インフレーションされたワルツ

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現代のコンクールでは、腕っこきのピアニストがどんどんでてきています。もっと言えば、どんどんでてきて既に久しい、とすらいえます。

 

その中で、顕著な曲があります

リスト メフィスト・ワルツ 

 

 

この曲は、ピアニストとしての見せどころが凝縮したような曲で跳躍の視覚的な効果も重なりクレイジーな要素を多分に含んでいます。

つまり腕に自信があれば、この曲で魅せることができます。

ただ決して身体的な限界を超えた楽譜ではありません。むしろシンプルですらあります。

そのあたりリストならではとしての真骨頂をうかがわせるところでしょうか。

 

皆が皆この曲を弾きたがるところがあって、すでにそこそこうまい演奏に聴衆、審査員は飽きてしまって、どんどんパフォーマンスがエスカレートしていってしまっているような気がします。

跳躍はすでに人の身体の限界を超えたかのようなスピードで弾かれ、アルペジオはピアノが叩かれすぎた悲鳴かのような音で縦横無人に駆け回る様は異様、狂人の域ですらあります。

(最も狂人になった(なれた)のは今まで聞いた中ではホロヴィッツのように思います。)

 

狂いきった先は何が飛び出すのか。ではなくその先に聴衆は何を求めるのか。

すでにそんな領域に入っているように思います。

 

超有名な国際コンクールはネット中継で見れる時代になっています、見ていれば誰か必ず弾くはずです。

まわりまわってこの曲に「知性的な解釈」を求めていく時代になるのかもしれません(?)

 

「メフィスト・ワルツを演目にのせるってことは何か見せてくれるの?」

自分はそう思います。

 

同じような傾向を感じたのは楽想は異質ですがプロコフィエフの3番の協奏曲でしょうか。

バッハ ベートーベン ショパン…もちろんリストの傑作作品の演奏には、現代のコンテスタントをもってしてもまだまだ奥行を求めてほしい気がする気持ちが強くて、全く弾ききられる様子がないのも興味深いところです。

 

 

調律を勉強していた学生時代の教官がリストは「スペイン狂詩曲とメフィストワルツが弾ければリスト作品はそれで満足」

といっていました(笑)とても人気のピアノ曲です。

ショパン・リスト。彼らの書法は見事でピアノの話法は当時すでに完成され、以後のピアノ作品群は書法としてその形は全て延長上、とすらいわれます。

 

残した功績は膨大で、まだまだその宿題をこなしきれない、大変な作品群を後世に残したことは間違いないことでしょうか。

後世への宿題といえば、以前ここで書いた素数の謎を思い出してしまいました(笑)

これは解いてはいけない問題なのかもしれませんが…。

鍵盤のクロス修理

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G1B、遠方よりお越しいただきまして早速ご成約にさせていただきました。

素直さ、サイズ以上の音の鳴り感。狙ったそういったところも感じていただけたようで良かったです。

一台一台ですが、良いもの、そして納品してからも続いてもらわないと意味がありません。

 

 

ドイツ有名一流メーカー達が150Cm程度のサイズをしっかりラインアップで出して結果をだしている以上サイズのせいにはできないと思います。

G1B、手を入れてなかなか良いところに性能がのびてきたと思います。

 

今日は横にあったC3のアクションの修理でタッチ性能の底上げの修理にはいっていっています。

(こちらのピアノの試弾きは、修理中で分解してますので要お問い合わせとなっております)

 

タッチ感の飛躍的な向上の修理です。

鍵盤部分です。

赤い部分のクロスなのですが

 

 

 

ここがシーソーの支点になります。

ここのクロスを交換していきます。

このピアノは、特にガタガタになっていません。

基準のクリアランスから外れていないほどなのですが・・・。

 

 

写真がぼけてしまいました。

鍵盤を上下してみます。

通常ここは上質なクロスで交換してあげると、しっとりとしてなんともいえない感触があるところです。

ここの感触は、ダイレクトに鍵盤のタッチに直結いたします。

どんなピアノでもアクションの底辺、ここの修理調整をしないとよいものはできないといえます。

 

 

裏はこんな感じ。

ここを張り替えます。

 

 

 

ここは交換しなくとも普通のタッチで30年ひいてもらってもクロスがなくなることないでしょう。

でも交換します。

外してみます。黒く汚れています。

これは交換せずに汚れを落としはほぼ無理です。

やすりでこすれば余計に痩せます、溶剤つかっても接着がはがれますし全て除去は無理でしょう。

 

 

交換の意味は?

ここをカシミヤブレンドのものへ交換することにより汚れのないしっとりしたタッチが生まれます。

結果音もしっとりしてきます。

パカパカするタッチ、やたらと音が暴れる音色。これはこういったクロスが減ったりして鍵盤があばれることによることがかなりあります。

ここでハンマーに針をいれてもダメで、基本的には下(鍵盤)からやっていきます。

 

加熱します。

 

外します。

ここの場所はたいして大変ではありません。

 

 

はずしたところ。

こちらが大変ですね。

剥がすだけで両方で2時間くらいはかかります。

 

 

鍵盤は並べると、見事に美しいものです

芸術的です。

 

 

 

さあ張り込むクロス。

こちらは国産のものです。国産が悪いとはいいませんが、少しみていきます

 

 

分かりづらいですが、繊維がダマになっていく感触があります。

カシミヤと比べるとボソっとしています。

 

 

さわると、かなりの差を感じます。

カシミヤがちょうどすぐ手元になかったので比較はここでできませんがまた後日UPしてみようかと思います。

 

 

カシミヤではりこんでいきますが、これまた大変な作業で6時間ほどかかります。

実際お客様でこの仕事をする時は4~5万円程度いただいています。

ただ、カシミヤをはりこんでたらOKかというと、今度はそれをアクションにはめて調整をします。

これにまた時間がかかります。

サイズを間違えると貼り直します。

この調整がなかなか曲者で、はじめてするスタッフにやり方を伝えるのですが、どうも締め付け具合の良し悪しの判断がなかなかわかりづらいようで、ここだけは何度もチェックしてはやり直しをお願いします。

というのも、ここをきっちりしないと湿度があがればすぐに膨らんできて、環境がわるい場所おかれている場合は実際すぐに音がでなくなる可能性をもっているからと、実際タッチが顕著にバラバラになります。

 

調整もやりすぎたり、足りなかったりします。

きちんとタッチ目線でしっとりしたところまでもっていく、やりすぎれば貼り直す、こんどはシーソーの穴の締め付け具合を揃えて、最終的に整音のように音をききながら微妙に調整していきます。

実際、ここの調整をキチンとできる技術者は実は多くない印象で、ガタガタは治ったし、十分。そこまでやらなくても。

これは技術者としての意識が低い、というより音に興味をもてばやれるようになれると思います。

 

(左=G1B、やはりやればやるほど非常に音が鳴るし、このサイズのメリットを感じますしつい家におきたくなるピアノですね)

 

 

グレードアップしたC3になるように祈ります。

こう思ってやると、大変さより期待値が大きくなりますね。

弦・ハンマーよりこういった下からの作業が大切で、いかにも良い部品をつかっている=良いものになるとは限りません。それをつなぐ技術があれば多少粗悪なものでも思いは響板へ振動として伝わるはずです。

 

本番至上主義ではない、その瞬間を楽しんでもらえるお手伝いができれば大きな目的は達成できていることになるとおもって、作業に取り組めればと思っています。

やはり物事、本質に対して思いをはせる気持ちがアルファでありオメガだと思います。

YAMAHA G1続き

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今日は一日これにべったりでした。

YAMAHA G1B 

サイズは160cmサイズですね。

 

外装の修理はしばらく離れていました。

外装もやって内装もやって納品、外もまわって、その他の業務も…となると、気持ちも散りやすくかなり体力がきついです。

どこも「外装担当」は別にいてます。

 

以前、外装の修理にも凝ってやってました。

どうしたら綺麗な艶がでるのか。

ポリッシャーやコンパウンド自前で買い込んで色々試していました。

 

こういったポリッシャーをつかいますが、これを使っただけで簡単に仕上げるものではなくて、手仕上げのほうがとれる汚れや、電動工具がないと仕上がらないところもあります

 

 

外装の大屋根をしていました。

概ね綺麗でしたが、さらに磨きこんで綺麗に仕上げます。

 

 

全て、一通り機械であてて、手でふきあげて。

かなり体力をつかいます。

グランド、アップライトとともにすばばやく作業をしないといけません

かなり昔ですが、養成所時代 教官に

「仕事が遅くて会社に迷惑かけるな給料泥棒じゃないか」と、叱責をされたことがありました。

怒られたことは結構覚えているタチで褒められたことより確実に覚えています。

 

 

磨き、の世界は深いです。

黒も綺麗に仕上がれば吸い込まれるピアノブラックになります。

漆黒の黒というのは、美的の美しさを超えて深淵の境地を感じさせます。

 

内部はタッチだしの様子のごく一部。

内部は下の紙で鍵盤の深さを調整します。

 

こういった計器を使いますが、慣れてくると手順を逆さまにして、行程を逆からいくこともあります。

タッチの整合性を先に見通してから、反対へすすみます。

タッチが浅い、深い、重い、軽い、というよりつじつまがあったタッチを作るのが狙いです。

ここのあたりまで下がるとこの負荷がでてきて、もうすこしさがったところでぬける。などです。

 

ハンマーと弦の距離。

考えてみていただくと、例えばバットをもったホームランバッターはストロークは雄大な傾向があるはずです。

逆に極端にいうと、バントの場合は短くもちます。

このストロークが短すぎると、音は早いですが音がつまってきます。

このピアノは、なぜか標準よりかなり短めになっていまいた。

 

すぐに元にもとしたいところですが、どういった意図があってこうなっているのか。

このピアノ特有のものなのか、調律師の方がある意図でやったのか、アクションの制作精度がわるいのか(設計において、まともなタッチがでないアクションが存在します)

 

それを考えてやらないと、やったはいいけど、ああしまった。

そんなことは沢山経験しましたか・・。

きめられたこのピアノの基準、それがベスト、が多いです。

それを再現する(計器をきちんと使えるかどうか)が意外と難しいこともあります。

ここに差がでます。「完璧に調整しました」そういえたらいいですが、それは口がなかなか言いたがらない、それほど当たり前のことを精度高くやることは難しく、できれば大変高い技術です。

タッチがボコンとなっていて、軽快なG1なのに、変にタッチに余りがでていました。

直して、ストロークを長くとります。

音のダイナミクスレンジがかなり変化しました。

 

結局やればやるほどといったところで落ち着くところはありません。

夢中になりすぎてもいけません。

無理にでも休憩をとります。頭を冷やして触ります、極端になるのをさけるためです。

特に針入れはとにかく頭が暴走すると針数が増えて後へ戻れません。

 

かなり重圧のかかる本番があったとします。

このときは、無理にでも、調律の途中でさえ数分ピアノを離れることがあります。

そうして一度ゼロにしてから再度むかうと「二つの頭」でピアノを検討できます。

一人でやるより、二人でやるほうが良いです。

自分の感覚では一旦はなれることで、頭が一旦今の状況を整理してくれます。

そして再度もどると、どうするのが今はベストなのか、その答えをくれます。

 

過剰や極端は尖りすぎてしまいます。

結果、自身の自我がピアノに残ります。

 

ある程度、まとまってきました。

明日再度トライします。ご興味ある先生方にも弾いてもらって比較的リーズナブルで、レッスン用がアップライトであれば、「これなら良いかも」そうおもってもらえるピアノかと思いますが、どうとらえられるのか、不安も常にありますね。

 

 

ついでにC3も外装のお手入れをしてました。

少し凝ってあげると艶っぽさがでました。

 

またG1の動画もとれればご報告します。

どうもG1の先日の記事が沢山の方によまれたようです。

おそらく、お探しの方などが検索して当たったのかもしませんね。

もう少し面白いことを書くべきでした。

 

メールの不具合、ご迷惑をおかけしましたm(__)m

〜メール、お問い合わせフォーム 復旧しています〜〜

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メール、お問い合わせフォームの受信不良において大変ご迷惑をおかけしております。

 

なんとか一旦復旧できました。

お問いあわせフォームも復旧していますが、もしメールがもしお手元にかえってくるようでしたら、お電話のご連絡をいただければ幸いです

 

ジークレフ こいずみスタジオ 00743-57-0504

 

不具合時、ご連絡いただいた方大変ご迷惑をおかけして申し訳ありません。

大変お手間ですが、再度メールいただければ幸いです。

 

よろしくお願いいたします。

~メール受信不良のお知らせ~

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現在システム障害で、メールの受信ができなくなっておりますm(__)m

 

お問い合わせいただきましたお客様、申し訳ありません現在メール受信不良になっておりまして、明日お昼にはシステム改善できると思いますので、今しばらくおまちくださいませm(__)m

 

下記のアドレスに送っていただくか

お電話いただければと思います。

ご迷惑おかけいたしますm(__)m

 

gclef_otonotayori@yahoo.co.jp

ジークレフ こいずみスタジオ

(教室・調律事務所) 0743-57-0504

 

 

G1B入荷しています。

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YAMAHA G1B 入荷しました

早速中身の調整と修理 外装のクリーニングをはじめています。

 

今のところすでに2名様の試弾きの希望を早速いただいておりまして、総出で担当わかれて当たっていました。

 

 

1型、CであれGであれ、1型というのは色々といわれます。

逆にアクションはグランドで、小さくとも。そうもいわれます。

たまには、個体によればよいものも、といった言い方もあるでしょう。

でも、我々は世の中では専門職とするわけですから、この曖昧さはなるべく避けたいものです。

 

どんな状態ではいってきても、誰が弾いても納得できる1型を作らないといけませんし、それを目指さないといけません。

ピアノの状態のせいにしていてはダメで、またそれはなぜか?それもわかっていないとダメと思います。

 

さて、このピアノは実はかなり有名なピアニストの専属の方が調律を数年つづけて担当されていたようです。

 

1型は3、5型などのサイズと比べ、小さくしていくとこの小さな箱の中で充実させることを求められます。

つまり限られた箱の中で、トータル的なバランスを求めて、最大限充実させます。

それには、それより大きなサイズではなんとなく大きさにぼかされてしまうところを、細かく仕上げます。

ごまかしが効きにくいサイズといえます。

ここでコンサートピアノの調整のような微細な鍵盤調整やハンマーまわりの調整や整音、ヨーロッパ一流ピアノの出荷基準の行程の一部を盛り込んであげることなどは大変有効といえます。

 

ピアノの演奏でいくと和音の厚い曲でバンバン演奏してなんとなくごまかせるというのではなく、モーツアルトでうまく演奏できる演奏力、本当はロマン派以後の作品も当然ごまかせはできないはずですが、言いたいことは伝わると思います。(ピアノも同じでサイズが大きければ満足度にごまかしがきくわけではないはずです)

 

 

スタッフがあちこちの部品をはずして金属まわりの処置をしていっています。

 

 

ハンマーがまっすぐ真上に弦を叩いているとおもわれますが、弾けばどんどん斜めに叩き始めます。

火で温めて修正します。

火のでる、アルコールランプ

ハンマーまわり、消耗品が良好です。

黒鍵はすべりにくいこの時期独特の素材です。

天然黒檀に交換すると、一層さわりがよいです。

 

ハンマーを少し前に整形されたようですが、一層レベルを上げます。

削りのこしの部分を取り除きます(白い塊がモヤっとしているところ)

これだけで、音がクリアになってきます

典型的な「余白」です。無駄なものは立ち上がりの早い音の足枷になります。

 

弦まわり、このあたりは、後輩がある程度もう処置してくれてあっとう間に綺麗になってきています

次は、弦とこまの密着をよくする作業を行います。

本体と弦の振動を密着させます。結果として基音の伸びがよくなります。これは主に音の説得力にかかわります。

ここもあまりされていません。調律が一旦狂いますから面倒なことになるからでしょうか。

 

鍵盤ピンも今日おわって、丸い金属ピンが綺麗にひかっています。

汚れ、という足枷を落とします。

丸い緑の真ん中のピン。

これが斜めにむいてます。

これは前の調律師さんが応急処置でまげたのだと思います。

これはもとにもどして、クロスを全て交換して本来の直し方で修理します。

ハンマーも綺麗ですね。

こちらのピアノは、調律のとき、別途調整という形で別途費用でお願いされていたとのことでした。

そのあたりの調整したところがみられます。

調律でこのサイズの鳴りを最大限にします。

調律で大きく化けはじめました。

もう1型といわせない雰囲気がみるみるでてきました。

1型は音を詰まらせる調律をしてしまうと、非常に小さくまとまってしまいます。

今回は状態の良さが手伝ってくれてスタッフにも明日には内部の調整を一通り終わった状態で、一旦お披露目できそうです。はいってきてその状態で必ず弾いてもらうようにしています。

仕上がってきて弾いてもらいます。

1型だから、3型だから、フルコンだから。またはアップライトだから。そうではないことを指で触ってもらいます。

明日の晩にはかなり良いところまでいってそうです。

 

外装も手分けしてやっていきます。

ちょっとしたコンサートもしっかりできるピアノです。

はやく決まってしまうかもしれませんが、入荷もご希望あれば可能です。

コンパクトご希望の方に、この際一通りご案内して魅力をお伝えしたいですね。

 

G1BというかGシリーズ、細かく仕上げていくと決して音は丸みはなく、非常に立ち上がり早いです

音も深さや重厚というより「板(響板)」がバーンと鳴ってきます。良い意味のドライさをもっている、ことを毎回示してくれます。

一般的にGシリーズというと暗いイメージを重厚、音が華やかでないことひっくりかえして良いように表現するとこうなりますが、それはまだまだ性能が開ききっていない状態といえます。(確かに眠っている状態、入荷状態はそういった雰囲気はうなずけます)

グランドたる低音の豪快さと、鳴りの良い中音、高音は騎士のような背筋の伸びた誠実さをもっています、

近々動画をUPできればいたしますので、言葉でここでいうより実際の音で。

どこまでマイクにはいるかわかりませんが、もしとれれば後日UPします、お楽しみに(?)

 

 

こちらはディアパソン171BG。

もう10年目になってしまいました。

ディアパソンの良さを教わったピアノともいえます。

また、当時より毎年見え方がかわってきたピアノともいえます。

先端の光沢感が光るピアノで、抜群の弾きごたえがあります。

でも、毎年色々と知恵をつけていく中で、まだまだだ、ということをこのピアノをさわった瞬間、毎年毎年ピアノという楽器のその可能性の深さを感じます。

弦の太さも太めの弦はられています。

太くなると、音は大きくなるように思いますが、テンションがあがりますので、傍で良い音が鳴りやすくこれはベヒシュタイン系、スタインウェイはテンションを落として、遠くに音が通りやすい楽器でヤマハより細めでテンションは低いです。

 

 

ちょっと今日は急ぎ足のブログでした。

また忙しくなりそうになってまいりました!

さあノックしよう!

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先日YOUYUBEで演奏の動画をみていると、またまた彼女の演奏動画が目に飛び込みました。

「少しまた見てみようかな」

 

Feifei-Dong

 

現在は2010年ショパン国際時から随分と大人の風貌になっていました。当時、ユリアンナが優勝した、ハイレベルの回に3次予選まで進みました、大変な成功です。

 

2010年、ショパン国際コンクールがネットで生放送で中継していて、また演奏後を自由に聞けるという時代になった初期のことでした。

まだまだ中学生か高校生か、というような雰囲気をもっていて、音楽もとても若いし、粗削りです。

しかし正反対の要素を求められる舞台、それは完璧なピアニズムと高度な洗練さと「ショパニスト」であるという天性による要素、またそれと同等以上のものを求められる最高のコンクールで次から次へと通過していきます。

 

 

音響としての音は綺麗でもないし、解釈は幼いし、ミスもあります。

理屈や理論といった脳の一部の視点を通じては、受け入れられないことも多いと思います。

もし何がなくとも彼女には意思、それがはっきりとあった。

 

「次のステージも彼女の演奏をみたいような気がする」

 

審査にあたったショパンの権威達を納得させてしまった。

当時の演奏を今も聞いては心打たれます。

 

ホロヴィッツは

 

「音の法則はいくらでも教えることはできる、だが教えられないことがある」

 

「そんなこと物理的にできないと思えばそれで最後、意思をもつこと」

 

これはホロヴィッツの演奏芸術を表現するに足る言葉と置き換えられます。どうしてあのクレッシェンドを築けるのか、それは全く物理を超えています。

曲においてもきっとそうでしょう、ワーグナー=リスト タンホイザー終結部、リストバラード2番 普段つまらなく上下すら弾かれる音の階段、音階。その前後がかわるだけで音楽至上最も偉大なパッセージとして疾走します。

なぜリヒテルの演奏は宇宙空間的広がりをもつのか 

なぜコルトーは晩年、技巧は衰え、楽曲の輪郭すらみえなくなったとしても聴衆は彼を求めるのか。

ソフロニツキー、フランソワ、ケンプ、フィッシャー フリードマン 時代を超えて生き続ける巨匠たちの演奏は常にそれぞれの母国語をもってして理屈を超えた不可解な雄弁さで我々をのみこんでしまいます。

 

未知 無限の広がり、膨大 

ピアニスト 音楽家 芸術家 その向こう側に。枠組みを遥かに超越した存在

スヴャストラフ・リヒテル

 

部屋の向こう側に誰もいないのがわかっているはずなのに、いると信じてノックをし続けると開かないはずのドアを明けて人がでてくるかのようです。

 

Feifeiの演奏はそれをコンクールという舞台で聞いている聴衆に示してくれたように思います。

伝えることがあるからやっている、それだけ。

 

日々の不摂生も完全に無駄なものとは思いませんし、常にそれだけとはいかないもんだと思います。

でも舞台にあがれば教師の市場でもなければ、ピアノという楽器自体の市場でもないし理屈づけなんて何も意味をもたない、確かにそういったものが人の胸に迫るものが確実にあるということは確かだと訴えてきます。

 

それが何を意味しているのか。

それの理屈付けも、もう。

 

 

ふと動画が飛び込んできて思い出してしまいました。

 

日本にも来てほしいですが、まだ若いのでコンクールの荒波にもまれ経験をつむのかもしれませんね。

まだまだ未完成のようですが、あちこちのコンクールにでては残ったり、すぐに落選してしまったりをしているようです^^

底辺があるので経験をつんで真の演奏家になってほしいところです。

 

 

またまた貼っておきます^^

もう一つ、その2010年 エフゲニー・ボジャノフ 4位 

当時優勝は彼だと思っていました。本選が不可解なできでした。本人は4位を不服として受賞を辞退しました。

彼は優勝できませんでしたが、万華鏡のようなピアニズム 全く不世出のピアニストが登場しました。

こちらは黒鍵のエチュード

展示C3ベースアップ

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今日は、展示している中古のC3のベースアップをしていました。

入荷してくるピアノはそれぞれ全く違う状態で入荷します。

入ってくるルートで事前の確認ができない場合おいては、10点満点で採点したとしても2点のものもあれば9点のものもあります。

 

また状態の方向性たるやバラバラすぎて驚かされるほどです。

とにかく同じことをしてもそれだけで良くなるピアノもあれば、違う道を通らないといけないピアノもあります。

どう整音するのか、やっぱり最後の一押はこれでピアノが決まってしまうといえます。どれだけ整調をまとめても、性能の縦のラインつまり才能の絶対値(ピアノの性能の限界値)のリミッターを振り切るのは、整音なのかもしれません

 

 

このピアノは、もともとハンマーの大きさがかなり良い大きさで残っていましたが、ハンマーのクッションになるハンマーフェルトの弾性をとりもどすのに、無数の針をいれるパターンでした。

クッションとしての役割を果たしていない状態でした。

もともと音がやわらかいのに、針をドシドシ入れて音を鳴らすというわけです。

 

色々な工具をもっています。まだまだ家に針入れの工具はあります。

 

セオリーというものはあまり信じていません。

一つとして、「ハンマーの先端に針をいれてはいけない」という定石があります。

当時これをなぜか執拗以上に信じてしまって、ppのクッションを作れませんでした。

もう一つのセオリー?とまではいわないでしょうか、ハンマーに針を入れるとフェルトが膨らんだり、組織に秩序をもたすために、こういった高番手のヤスリで整えます。

これも自分はあまりしません。音の雑味がとれてクリアにスコーン!と音がでていかにも良くなること、ハンマーが真っ白になっていかも綺麗ですが、どういえばいいのか楽器としてのピアノとしては良いが、楽曲を演奏するピアノとして不向きだと思っています。

pp~mpの音質が統一されてしまってレベルが狭くなる、ppの階層が作れない感じです。どの音域もスコーン!とクリアになってしまう。個人的にはかなり良くない現象です。

 

タッチが、音楽自体が硬質になってしまって、ピアニスト受けが悪いです。

 

こんな鉄をひねったような針いれの工具もあります。

 

クッションに質がまだ物足りなく、音楽全体がほぐれなくて緊張を強いるタッチと音になってました。

これを全体に入れて入れてほぐしました。

針の入れるところは別にかわったところに打ちませんが、鍼のようにうちたいと思っています。

 

結果、全域において香りを持ち始め、柔軟性をもちながら輪郭のある音楽ができるピアノになってきたと思います。

後は、もう一度基本整調の乱れをやりなおして、調律、整音をすれば、この年代のC3特有の、下手なヨーロッパのピアノにも負けない、全域にわたって宝石を散りばめた、まばゆい光射を放つC3になるはずです。これは今のC3ではできないように思います。

 

このピアノにしても各部の部品交換はしていますがハンマーも弦もオリジナルのままです。

平たくいうと「調整」だけでピアノがあまりに変わってしまうのは改めて驚きます。

 

 

文章でかいていても仕方がないので、また動画もとれれば実際の音でお届けしたいと思います。

音質重視のカメラを以前購入したのでいくらかマイクにもはいると思っていますが・・。

ピアノが今日だけで大きく変わってくれました。

 

こうゆう経験を積み重ねると、入荷状態どうあれ、最終的はに結局一つの個性ピアノにまとまってくることがわかります

手間と時間をかければどんなピアノも答えてくれます。

 

気候も涼しくなって疲れも少し和らいできそうです。

YAMAHA グランドピアノG1Bが入荷します。

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下旬にG1が入荷いたします。

こちらのピアノを探していました。

ピアノは主にYAMAHA基準でいくと、1型~7型、それ以上はコンサートピアノになります。

 

G1というのは、なかなか面白いピアノです。

C1もありますが、これよりもG1の方が音の方向性として素直、箱のサイズで無理をしないGシリーズのよいところ、それがサイズが小さくなったときに絶妙なバランスで納まっているピアノなのです。

 

C1もありますが、C1ができたころの製品が急激にタッチが重くなった時期があります。

ものすごくもたつきます。

C1の初期の方のタイプ、一度中古品などでさわっていただくと内部の回転軸や干渉するクロスの材質変更になったのか、摩擦がそれほど強くないはずなのに、重いのが多く、これは一度分解して調整し、洗い直し、各鍵盤の重量を均質に取り直す必要もあると思います。それをしてもいくらか重さが残りますが、随分違います。(C1に関してです)

 

G1がそうゆうところがなく、非常に扱いやすい。

1型ご購入に不安に感じてられる方は仕上がった状態で一度、ご見学にいらしてください。

きっとサイズ以上の鳴りと操作性の高さは愛くるしく、手元においておきたくなるピアノと感じるはずです。

 

展示試弾は早くて9月下旬ですね。

金額は72万円(税別)で予定しています。

実は調律訪問のお客様で、お話をもっていきたい方がおられるのでしばらくお問い合わせがなければ、そちらへご案内する予定です。

ご興味あればお早目にいただければ助かります。

イベント・音楽祭の時期になってきました。

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まだまだ暑い日々ですが、秋口になってきてイベントなども豊富になってきます。

我々はその音楽祭などのピアノの調律の時期なのです。

今日はスタインウェイのD274

左がスタインウェイです。

右は、YAMAHA フルコンサートです。この組み合わせにホールによりベーゼンドルファーがたまにあったりなかったなどが多いですね。大ホールはたいだいこの組み合わせになってきます。

 

今日は、スタインウェイの構造上のことを写真をとってご紹介しようと思っていたのですが、、、

リハーサルが押して、調律時間がおしてきました。

日によっては1時間待つこともあります。

 

時間がない!

フルコンサートは、アップライトと同様の時間とはいかないのです。

音の伸びも多く、音をしっかりきかないといけません。

容量がおおいので、体力も相当使います。

その中でも一つだけなんとか撮りました。

 

調律をしていても、自分の体がボディのあちこちにあたるわけです。

スタインウェイは、、、やたらボディからの振動を感じます。このような足でもビリビリと振動します。

ボディ全てで鳴らす、まさにその設計どおりです。

 

サウンドベルというとても有名な装置をつけています。

これもボディへ音を伝えるためのものでスタインウェイならではなのです、先日YAMAHAのSシリーズ(500万円程度のCシリーズより上のランクのグランド)についていました!非常に驚きました

カタログには表記がなかったはずです、もろにスタインウェイの特徴を取り入れてるのを伏せておくためでしょうか(?)

 

 

本番の調律は、何も考えないようにしてます。

これは何もフルコンサートの時だけではないのです。

自我をださない、それはいちいちフィルターをつけるようなものでいらないものです。

全てピアノにゆだねます。

 

結局10分ほど足りなくて、大変申し訳ないことでした。

 

スタインウェイ、このピアノだけは…。

本当に人が作ったの?と思うほど超自然的な現象をこの3mの箱の中に秘めていて、持て余すピアニストが多いと思います、毎日家でフルコン、これを弾く必要もないのかもしれません。

YAMAHAとSTEINWAY&SONS 設計を似せてあるのでYAMAHAと表面的には似ています。思想の出発点に相違があるのかもしれません。演奏の方も、日本はどちらかというと基本と技術といったものが先、海の遥か向こう側では何がしたいの?その意識が先なのかもしれません。

グルダが「テクニックが先などと言われがちなのだが、実は逆である」と言ってました。

スタインウェイも、今日もさわりはじめは魅力は常に眠っていて、土台をきめて調律で音を広げます。

すると、みるみるタッチが起きて、その響きはクレムリンの鐘といいたいところなのですが、寺院の鐘に近いでしょうかここで日本的なものがでてくるのが面白いです。

その風格は巨人をおこしてしまったかのようです。

 

 

最後にピアノ庫からでて、舞台で空気を感じて。

できるなら舞台で調律するのがベストです。

我々は黒子なのに、やってるときは黒子ではなく本気も本気の主役でやっていて、きたる本番の運命を握っているがごとくやってます。

 

最後に、先日ご紹介したお嬢様がまたこられてC3とG3を弾いてもらいました。

C3は音が魅力的で、G3は演奏性が良いと言ってくれました。

彼女はプロコフィエフなども得意のようですが、彼女の特性は胸からの表現と14歳の若さで音楽的高い趣味の良さをもっていることだと思います、これは教えてすぐに体に入る種類のものではないはずです。

 

動画にとってみると通過性の良いところが割と動画にのってくれています。(ヘッドホンにて)

これは整音まわり一式の問題です。

それはともかく演奏が良いのでぜひ見てください^^

展示販売中でもありますので、ご興味あれば販売いたします。

G3撮影させてもらってせっかくなのでCとGの違いをとれれば良かったです・・。

 

 

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