祖父の思いで

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たまに思うことがあります。

ピアノを大きく脱線しますが…。

 

自身の祖父のことです。

皆様の場合はどうかわかりませんが、少なくとも自身にとって祖父というのはどんな人だったか。

 

幼少期、家が近所で親が共働きで帰ってくるまで預かってもらいにいってました。

まず靴をきれいに並べます。

ソファーがありました、そこにはキチンと座り込みいっしょに祖父が向いに腰かけます。

転がることはまずありえません、それは寝る時です。

よくごはんをいただいていたので、いっしょに食べることがありました。

作法に厳しく、とにかく残すことを許してもらえなかった。

声が大きく、無作法なことをするとその大声でカミナリが落ちるもんですからそろりそろりと動きをとります。

肌に触れられた記憶は祖父も祖母も全くありません。

まさに忍び足で家内を移動する、それは端的な表現といえるものでした。

 

会えば毎回毎回戦時の話に落ち着きます。

変なところで早熟なところがあったのか

「こうして祖父の話を聞くことで祖父の気持がおさまるのなら賢く聞いていよう」

そんな気持ちで聞いていました。

 

今思えば、偉い祖父のことだからきっとかけがえのない話をたくさん聞かしてくれていたのだと思います。

7歳で両親をなくして兄弟で生きてきたことや、なにより戦争の話です。

 

戦艦の上だったようで、魚雷をすれすれで逸れていっては命びろいをする、後ろで轟音がなったかと思い、振り返ると後ろの船が魚雷で撃沈されている、沈没から避難をしようと次から次へと海へ飛び込んでいくんだそうです、そして船が沈みこむ渦に飛び込んだ人がその渦に船といっしょに飲み込まれていくんだと、それは悲惨であったと。

 

毎回毎回よく話があるな、と思いながら聞いていたくらいのものでほとんど覚えていません。

とにかく曲がったことが嫌いで愚直な人で強く偉い人でした。

そんな祖父をなぜか今になってもういないことを今、強く思うわけです。

 

思う、ということはそれに満たせるものを求めているのだと思います。

偉い人と彼らの生きた時代はもう戻ってこないのかもしれませんが、先人の残した軌跡は常に揺るぎなく頑強で今それを振り返り、道を問う、そんな時代になっているのではないのか、そんなことを思うことが増えました。

自身を見られて、どうでもよいことに精を出し、強く生きるのに不必要なその緩んだ形式感を叱責を越えてどれだけあきれられるのか。

もう少し目を当ててもらえるよう…。

ただただ祖父祖母を思いとてもかなわないこと、それを思えることは自体は大変ありがたいことです。

 

ピアノを完全に逸脱しました…。

 

シュベスター中古入荷

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取引先より珍しくシュベスターピアノがはいった、しかも、すばらしく状態が良いとのことでした。

奈良にいましたが、急いでみにいきました。

 

シュベスター、多くの方は知りません。

国内でもEUブランドのように手工ピアノという形をとって作っているメーカーがシュベスターです。

 

54号というピアノになります。

結論からいうと入荷を即決できめました。

実際みにいってきにいったところ。

シュベスター、国内手工メーカーの雄です。

 

 

 

・外装 昭和64年製造で、痛みがなくて汚れ落としでほとんど光沢がもどる程度

・内装 なんとレンナーアクションが搭載されていました、これは54の特別仕様のようで、ハンマーだけではなくアクションすべてです。これはヨーロッパの高級メーカーの仕様です。

・鍵盤 象牙 黒檀仕様

・北海道エゾ松響板

 

これなら。と思わせるものでした。

アクションの良いピアノは単純に音が良いです。アクションの良さというのはお客様がおもっておられる以上に決定的な音とタッチを決めてしまいます。土台が悪いものは我々の域を少し出てしまいます。

 

大橋タイプのディアパソンはベヒシュタインといわれます。

シュベスターは…ベーゼンドルファーといわれます。

 

 

手工メーカー、手作りメーカーなどと言う言葉を使われますが、本当にそういった言葉を当てはめるべき国産は非常に限られています。シュベスターはまさにその旗手といえるピアノといえます。

 

 

どこまでベーゼンを思わせるのか。

個人的な興味の矛先がむいてはいますが、展示販売用とするからには趣味ではいけません。

お客様へお届けできるだけの要素をもっているピアノでないといけません。

 

本物のベーゼンはアップライトでも500万程度してきます。

そこまではダメでも日本のベーゼンは比較的安価で手に入りますのでご興味あればまたここでも調整がすすめば音を紹介できればとおもっています。

下旬入荷で、修理はさほど必要ではないピアノなので比較的早めに仕上げるとおもいます。

 

お楽しみに。

YAMAHA KAWAI 以外で面白いのはディアパソンの大橋タイプやシュベスター、イースタインなどがあります。

あまりにも一時期沢山のブランドがありすぎて珠玉混合とはよくいったもので、しっかりとした設計思想のあるピアノは割と少ないかと思います。

まさかイースタインより先にシュベスターがくるとは思いませんでした^^;

 

今ではネットで大橋やシュベスターも有名になりましたが、ネームバリューだけでは意味がありませんので、実力を備えさせたいところです。

修理の進捗など

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C3Bの修理です。

少しすすみました、響板の美しいのが顕著でしたのでUPしておきます。

 

目の詰まった、すばらしい材料で構成されています。

ここが響板といわれる板で、知らない方は覚えておいて損はありません。

弦の音を駒をとおして、この板へ伝えられます。

板が良い、といわれる板は主にここをさすことがおおいです。

この時代はひときわ材料がよく、また日本の木工技術の高さがいつまでも修理できるよう真面目に作られていた偉大な時代です。

さあ、今からはクロス類の交換です。

ほれぼれする響板。良い音がでますように。

 

クロスをスクレーパーではがして。

ここは弦がひっかかる場所で、うっすら3本の溝がみえます。

この溝を消すこと、すべりをよくして調律もスムーズにできます。

弦が渋滞しません、実は調律は、弦のひっぱり具合を感じて調律します。

滑りの良い状態は、音の決まりが良いのです、結果音が美しく仕上げるという技術者の能動的な変化があります。

ですから間接的に、直接音に影響をするわけです。それを受け止めないと、頭の固い技術になってしまいます。

ピアノ技術の中で、物理で解明しきれないような変化が存在します。

 

綺麗になってアリコートバー

C3Bは少し変わった形状のアリコートで、この時代のC3は細かなところで数年単位で微妙に形状がかわります。

支柱まわりも微妙に違います。かなり試行錯誤していたのがうかがえます。

アグラフ、この3つの穴に弦がはいっていきます。

ここも磨いて綺麗になりました。

アクションまわり。

ハンマーの交換は、ハンマーヘッドだけの交換とアッセンブリ―全体のパーツ交換の2種類あります。

ヘッドのみの交換はAbel、Rennerで15万円程度、パーツごと交換でいくとRennerですべてそろえると35万くらいと全然変わってしまいます。

今回は経費がぐんとあがりましたがパーツごと交換のアッセンブリ交換にしました。

ハンマーまわり一式が、新品になります。

実はハンマーまわりの交換の修理はすべての調律師がこうゆう作業をするのかというと、そうではありません。

となるとどうするかというと、部品メーカーにすべてやってもらうという方法があります。

針入れもあらかじめ部品店にしてもらっておく、という方法もあります。

してもらったことはありませんが部品店も本体がない以上、想定内のある一定のところまでざっくりとしかできません、ハンマーまわりの作業は音つくりとして、調律師として、とても大事なエッセンスになりえるものが多く存在します。

ただ、苦労もついてまわります。

なんで同じ機種のあのピアノはああなったのに、ああならないこうならない??毎回これです。

 

つけかえてポンとはいきません。

なにがどういかないのか、これも新人に見てもらうかと思っています。

調律師業界も、凡庸な調律師は必要とされていません。

会社から、お客さんから、あなたに、と言われるものがないと他の調律師にとって変えられます。

案外、「音色まわり」が一番調律師の穴なのは一般のお客様からみると不思議かもしれません。

だからこそ覚えておくと良いことが増えます。

 

 

先日、金曜の仕事で午後から漫才の舞台での仕事でした。

なんなといろんな現場に出させていただいております…。笑

誰もいないのを確認して、いたずら心かちょこんと座ってみました。

スポットライトが下りて、そこはなぜ「高座」といわれるのか少し理解しました。

また歴史的にこういったものが続けられたのか、またなぜ本番でなければならないのか、ビデオやなどの画面ではだめなのか。

そこには今ここで一つになりえる空気と高揚感を一体化させる、またその場を求める意義を感じさせるものでした。

これも瞬間という芸術の一つの形といえます。

 

大人の方の音楽レッスン、頻繁に宣伝されるようになって久しいともいえます。

発表会は恥ずかしいから、といれますが、上手くいってもあまりいかなくても一興、大失敗で恥を全面にさらしてもそれで会場が沸けば、それも笑顔で尚面白いはずです、きっと。

恥はかきすてよくいったものです、プライドや意地よりかわいらしくて人からも好かれそうです。

ブログもそう思っています、振り返って目を当てられない記事も沢山あるでしょうが、それも一興です。

音色の設計図

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少しだけC3Bの修理です。

スタッフに弦をきってもらって、弦をはずす工程です。

巻き線です。

黒く変色しています。

よくクリーンニングで表面だけ研磨されますが、本当は研磨のゴミなどが銅線の間に入り込む可能性や様々なことがおきます。

単純にサビがとれて、ばっちりとはなかなかこの銅線はいきません(銅線)

ベストは張替です。ですが、弦だけはりけておけば今後、安心感がありますが個人的には他の要素を大切に思います。

でも弦を張り替えることは大きな意味も当然あります。

巻き線は、通常の銀の弦のまわりに巻き込んであります。

弦は、使い込むと弾力がなくなってきます。

弾力がなくなると・・・?硬くなって豊かな振幅ができません。つまり「倍音」につながっていきます。

それはあとで。

弦をはずしてピアノを休めます。

こうしてほっておくと響板を安静状態にして数日見守ります。

40年ぶりの安静でしょうか。

やや乾燥気味にしてあげて、響板の変化をみます。

割れがでてきたりむくんだりとしてくれば修理します。

今のところ良い状態で、修理は必要ないといったところです。

 

一つ、知らない方はぜひ覚えてみてください

アリコートという部品なのです。上の画像で全体の位置は確認できます。

これは弦の下、に枕のように設置されています。

なになのか??

調律師ではないピアノマニアの方などはとても興味の対象のようです。

簡単にいうと、「倍音誘発装置」ともいえます。

倍音??

簡単にいうと振動数が倍の音になりますが、そういった堅苦しいことはおいておいてなになのか。

きわめて簡潔にいうと、高次倍音が効いてこそ人は「ああ、いい音だな」と思う傾向が絶対にあります。

高次倍音がきいていない場合は、地味で面白味がありません。

 

その倍音、高次倍音を誘発するためのプレートなのです。

華やかだ、と思うピアノはほぼついています。

スタインウェイやブリュートナー、ファチオリ・・・挙げればきりがないでしょう。

しかし、日本のディアパソンはつけていません。かつてのべヒシュタインに習っての事かと思います。

つまりなんでもかんでもつけていればよいというわけではないということはこれでも明確にわかります。

 

外れます。

これをきれいに磨いて、より効果的にしていきます。

 

倍音、つまりこれを意図的に狙って倍音構成をつくっていくというのが「設計」ともいえそうです。

つまりピアノの様々な要素はこの倍音、つまりこれが音色を構成する要素になるので、一つの

「こういった音にしよう」

そういった思想が土台にあって、木材や設計がきまって、弦、ハンマーなどは一つの重要な要素として扱われならがらもその他の要素をどう作るか決めていくといった形になるといえると思います。

 

こういう意味ではピアニストが

「やりたい音楽が頭に体にあって、音がきまって、はじめてそれを実現するためのタッチ、姿勢がきまる」

わけで、先に姿勢や弾き方や流儀が先ではない。

それはピアノつくりも同じでしょう。

はじめに木材や組み方をきめてしまうのではなくて、先に「どうしたい」という「意思」があってこそで、そういった思想はヨーロッパのものが色濃く感じます。

結果我々日本人はどうしてもEUピアノに魅力を感じるのかもしれません。

 

 

我々調律師はあまりその設計自体に口出しするのは基本的に好ましくないと思っています。

答えは明白で、その倍音構成を生かせるように各部材や組み、調整寸法をきめているのに変えてしまっても効果は薄い、と考えるのが妥当ともいえます。

しかし、でも新品のピアノが採算性からくるコスト面や技術面でどうしても手の届かないところがでてきます。

簡単にいうと材料がもっともたるものでしょうし、出荷体制の人件費もそうでしょう。

ただ設計思想を理解したうえでよりよいものへ(設計をいかせる材料の良い消耗品を交換したり)ということは可能だといったところです。

 

ちなみに個人的には現在の新品は、やりたいことはあるのにそれを実現するだけのことが十分にやるだけの余力、余裕がないのが音にでやすくなってきているこれは確実なことといえそうです。

特に以前のように採算がとれにくくなってきてよりその「設計図」を生かせるだけの部品や出荷体制を十分に整えるのがむつかしくなってきているのがピアノをみてもうかがえることが増えてしまうのは致し方なしなのかもしれませんが。

 

話がそれてしまいましたが、音響的に人が良い音。と思うのには高次倍音が効いていることが多く、その倍音構成で「音色」が決まるといっても良いのではないかと思います。

 

つまり、ピアニストのタッチの仕方によって「美しい音、美しいタッチ」と表現されるのは指からハンマーの操作に無理がなく、ハンマーの先端でコン、と接弦時間の短いタッチは良い弦の振動、音響的に良いとされる倍音を誘発しているのだと思います。

なので弦が硬化して豊かな振幅ができないのであれば豊かな倍音は作れない、本来の音が実現できない、音が悪いといえると言い換えられそうです。

 

オーバーホール開始

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YAMAHA C3B のオーバーホール、手が入り始めました。

威厳を感じさせる時代、偉大な時代のピアノです。

この時代、ピアニストもスケールの大きなピアニストが所狭しとひしめいていました。

まずあちこち寸法をチェックしておくのですが、ポイントだけ。

 

ピアノの命、響板の状態をこういった計器にて計測して、どれだけの張りをもっているか。

弦圧、といわれるのですが、つくりの悪いものはすぐに落ちていきます。

十分な弦圧があります。

 

データをとっておきます。

 

これは弦楽器の糸巻き(ピン)のトルクを計測しています。

つまり、ギターでいう糸巻きがゆるゆるでは困ります。

しっかり止まる音程、それが基本です。

 

一つ、その糸巻きをはずしてみます(ピン)

 

ピンの状態をチェックします。

どれだけ錆がのっているかで少し作業もかわってきます。

 

メモをとってもらいます。

手段を教えるつもりは基本的にありませんが、ピアノを傷めないようのやり方はありますのでそれが基本というならば、伝えておきます。

本音は、自分に聞くよりピアノに聞いてほしいといった感じです。

 

なんでもかんでも外していきます。

さあ来週から一気に弦をはずして、響板の修理もしてやっていきます。

オーバーホールはどこまでどうやるのか、これは店によってかなりの開きがあります。

新人スタッフにみてもらいたいことは

 

弦・ハンマーの交換をしただけの状態をぜひさわってほしいのです。

驚くほど大したことがありません。

「え?」

これは調律師でオーバーホールを一度でもされたことのある方は一度は感じたことがあるのではないでしょうか。

音は妙に新しい気もするが、のびない、響かない、鳴らない。

部品を交換したてだから??そんなことはありません。

交換したてで鳴る気配がなければ今後、煩くはなるが本来の鳴りはでてこないというのが持論です。

 

見た目の再生となんだか部品が新しい安心だけ残った修理では楽器の意味がありません。

オーバーホールしても大して良くならない。そんな言葉に確信をもってしまった調律師は実は結構いてます。

この皆が諦めた瞬間の状態、それをぜひ新人にも見てほしいと思っています。

 

そして良いボディに新しい部品が組み込まれた、部品とピアノが一体化しはじめた音も聞いてほしいと思っています。

他の人ができることは他の人に聞けばよいと思いますし、手段は今やネットに溢れています。

自分が発見したものは伝えてもいくらかの価値があると思っています。

 

ひと月くらいの予定です。

息ぐるしさから解放して、時代を呼吸して生きた楽器が何を示してくれるのか。

こうしてみると楽器というのは面白いもので、人より確かに遥か博識であるし、それは木だからなのかどうなのかは少しわかりませんが確かなことのようです。

道に逸れても

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先日、ピアノ先生とのお話しの中においてです。

 

いつも陽気な先生で、笑い話がおおいのです。

でも陽気だからといって、先生自体がいつも元気なわけではないようなのです。

から元気なのかというとまた少し違いますかね。

 

いつもひょうひょうとされているのですが、どこかしら体が重たそうなのです。

なにか背負って日々過ごしてられる方なのかな、とさすがに先日は感じてしまいました。

 

お話しの中で、いつも安く良いものを買うのがすきな方のようで金銭的にきわめて困窮しているわけでもないようですが、そういった買い方を好まれるようで、ピアノの関係のない話をしていました。

 

 

「そういえば先生は電子オルガンもっておられましたよね、使われていますか?、それはお安く買い叩いて買えたのですか?(笑)」

 

「そうそう、あれに至ってはラインから落ちたやつ、お宅の社長に安くしてと言ったら紹介してくれて買ったよ」

 

「ライン落ちですか…(笑)」

 

「でも外装だけやからね」

 

「へーさすがですね」

と頷かされました。

 

そして

「まあ、私なんてそもそも人生ライン落ちやで、ははは」

 

「そんな…ことないですしょう(苦笑)(それも外装だけですか?と笑話を続けそうになりました)」

 

とまあ帰る時間になったので失礼しました。

先生をお見送りした際に見えるその背中がその余裕とは裏腹にかなり重たそうなのです。

当日に限ったことではないですが、顕著に感じてしまいました。

大丈夫ですか?とつい追っかけそうにもなりました。

先生は、いつも何かの話に対してそのレベルに話を上下させます。

一旦受け取る、受け取りきってから話だします。話を遮りません。

(余談ですが昔からそうなのですが、話の話だしが会話中ぶつかるときありますよね、電話など顕著かと思います。

ここに、どうぞ、と譲れる人は優しさ、のカケラを感じることがありますね)

 

気を配りすぎて、背負ってそれが視認できるレベルになっている方はそういないと思います。そう思えばすぐに先生の背負ったもの、譲ったきたものを頭の中でそれらが巡り始めました。

あのときもこのときも。

 

仕事を通じて、良く思うこと、上の世代の方はとてもとても偉いのです。

人に譲って、その通った後ろの影でもかまわない。

自分のことより人のことの世話ができる人が顕著に多いように思います、ゆがみがすくなく愚直で明確。

 

たとえ人生えライン落ちだったとしても、それだけで十分に魅力的な方だと思います。

レールを敷くにはレールの外から仕事をするはずです。

逸れただけの景色をみてこられているんだろうと。

 

「わたしはそれでいいよ」

 

 

事により差はあればどれだけの方がそれをいえるのか。

少しピアノと逸した記事でした。

C3Bは12日に到着します

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先日お伝えしていたピアノ C3Bです。

こちらは70年代のピアノで、YAMAHAの材質、とその組み立ての良さの黄金期ともいえるCで、一種独特の光沢感をもったピアノです、結構希少がられるピアノです。

12日に入荷がきまりまして、入荷して再度本体を検討してオーバーホールしてしまうので、どうするのか再度触ってみてきめます。

(もし、オーバーホールなどをご希望していてビフォーアフターを感じたい方は金曜日はビフォーが見れます)

 

下は他ピアノの画像です。

 

作業後全く別物に代わってしまうので、なかなか面白いかと思います。

なんなとC3の希望は多いので一応ご報告しておきます。

もしご興味あればお問合せください、ご要望如何で、どういった経緯で修理するのかも調整する可能性があります。

 

どちらかというと以後のタイプよりボディに芯があってタイトに鳴る楽器です。

縦に割れる形で、以後のピアノは横の動きをもたせてある感じで80年の甘味成分というより、ゆるぎない高性能のグランドピアノといった風情で、それは各々の部材と組み立ての良さを感じさせます。

 

またご報告いたします。

距離感

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先日、ハンマー交換したサロンホールのピアノの調律でした

今日は弦楽の室内楽が演目でした。

 

今日はいつもと違う緊張感に、前日夢にうなされました。

なにかというと、ハンマーを変えたピアノですから音がかわってどう推移いていっているのか。

 

 

とにかく調律、調律といってられなくてハンマーの変化を追って、針と調整です。

本番まわりは時間延長はありません、10分前に終わって手入れもありますので、調律は60分以内、あとは土台を合わせて調整していると全く時間はありません。

 

まだまだ弾き込まれていませんので音に大きな変化はなかったのですが、ハンマーの先端ができてくるまで音になりにくいですので、ハンマーが弦にあたってから少し時間がかかって音が発音される感じになります。結果、一抹の音のにぶさ、発音が鈍いですからタッチがもたついた形に感じるわけです。

 

でも本番で、奏者にいかにそれを感じさせないかということが我々の仕事で

「これはまだハンマーが音がこれからなのでご了承を」と言うのはここでは最後の最後です(笑)

 

奏者も本気でここにこられるわけですから、こちらも本気でやらないとダメです。

言い訳ありきではダメなわけです。

 

どうしよう。

 

いろいろ方法があるのですが、ハンマーの仕上げを細かくする、ヤスリなどで硬く仕上げていまう方法があります。

普段200番以上の細かさでは仕上げないのは理由があって、今回はピアニストの手元を楽にするため800番ほどのかなり細かいものを使い、絡みつくフェルトの繊維をつるつるに仕上げました。

こうなるとハンマーは固くなり、発音が早めにやってきます結果音が軽くなります、また音も鳴ったように感じます。

逆の方向へ動きがあるのです、でもとりあえず奏者へわたします。

 

すぐにリハがはじまって、客席で聞きます。

さあ新しいハンマーの音は・・・!

伴奏としての理性、ソロとしての広がりをもって12分に使える楽器としての大きさをもっているのか。

 

伴奏によい音の柔軟さでピアノの過剰なおしゃべりや主張がおさまり、清らかになりました。

色合いが澄んで、沢のせせらぎ、それは安心感をもってAbelハンマーと本体の相性を思わせる音、それが体に伝わりました。

これはよかったことですが、すぐに課題を感じました。

 

最後にハンマーを研ぎ澄ましたが故、単音の横の動きが悪くなり首をしめてしまいました。

肝心のメロディーラインの音が幾分明確すぎて、体へ浸透力がやや弱く、音の実写をみせられているようでこれは自分にもとめているもととは違います。

 

奏者の手元の心地よさと離れて音響としてのピアノ。

どっちをとるか、どっちではなくどっちもとれないといけません。

 

ピアニストにはOKと言われましたが、課題をピアノからつきつけられた感じでした。

一つの要素をさわれば、逆の方向へ動くことは調整を普段からしていると当たりまえの変化ですが、完璧でなくとも「これならなんでもできる、と思わせる」ということはできるわけですのでそれに近づけていくのが大切ですね。

 

長所、短所

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先日こちらでレンタルスタジオでお子様と先生が来られていました。

コンクール対策で違った環境で、といったことかと思います。

 

レッスンを横できいていて、先生が

「Aパターン Bパターンで弾いてよう」

少し強調するところなどを変えて弾いてました。

 

こちらに「どっちがよい?」

と聞かれました。

答えは簡単で体で聞いて、体が反応する方であって頭ではありません。

つまり奏者のメッセージ性のある方です。

 

また、生徒さんのお一人はやりたいときにやる方とのことです。

一曲をずっと、というとなかなか意欲も続かないところもあるとのことでした。

人の個性、というのは本当に様々なものかと思いますし、個性を伸ばす、という言葉があるように良いところを伸ばすのは、ストレスなくスクスクと育ちやすいということかもしれません。

A・コルトーにまつわる言葉あります。

「長所はほっておいても伸びるから、短所すら長所にかえないといけない」

大変な教育者としての一面があるコルトー、彼の教えを受けた弟子たちはこういった言葉を受けたそうなのです。

(彼の教本があります、このすばらしい教本を見て彼の人としての到達した高みを感じさせざるをえないもので、音楽史に残るその燦然と輝く功績をもって、大変な偉人であったのは間違いありません。)

 

本当に一皮剥けた状態になろうとするとき、ひょっとしたら、弱いところこそ一歩踏み入って宝があるのかもしれません。

これは非常に自身にむけられると他人事ではなく目を当てにくいものなのですが、自身の、例えば調律としての仕事に振り返ってみてもやはり短所でほっておいたところは大して伸びていない技術があるわけです。この事実は本当に頭が痛く思わず目を背けたくなります。

でもこれは厳粛に受けてめないといけないのかもしれません、本当に可能性を開いていこうとするときには。

そこに立ち入るのは結構本人にとっては苦行のようなもので辛いことです、もし本当に可能性を開いていこうとするならば恐らくそうなんだと思います。

 

やっての後悔、やらない後悔。

これは確実に後者が堪えます、そしてバカげたことに懲りずに繰り返すところがまたなんとも目を当てれません。

また、結局お客様に育てられているというのは、仕事として向こう側にお客さんがいてるので、まず仕事の責任としてやらないといけないというのは、結局お客さんに育てられているということになるんだと思います。どんな好きな作業や仕事の種類であって道中かならず心が折れる瞬間がきます、それなりにやろうと思えば。

ツィメルマンは「ピアニストは聴衆に育てられる」と言ってました、それはどんな小さな規模のものでも同じ価値であると。

彼の真意はともかく、そのように少しでも気づいている(気づかせてもらっている)ということはこれはありがたいことで、その経験値が自身がもっているということと言えるはずです。それは会社から与えてもらったチャンスで、自身はラッキーだったと思っています。

 

ご来店いただいた生徒様、良いものもっています。

自分にどう聞かれても「聞いている人に聞かせてあげてほしいな」

という言葉しか心には出てきませんでした。自分があちこちどうこういっても仕方がないし、それは他の方が適任です。

聞いているその人に。その上で必要なものを自身で沸き立つものがもし努力というものであるならば無駄ではなくきっと必要なことなんでしょう。

 

ちょっと本筋が右往左往した文章になりました。

 

GWの斑鳩店ご来店は、「前日以前のメールのご予約のみ」で中古ピアノのご見学可能としていますが、例外の日もございます。

宜しくお願いいたします。

 

 

ヤマハ C3B新入荷予定

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今回は結構YAMAHAのGPを探すのに手間取りました。

数台あったのですが結局今回は70年代のC3のものに決めました。

ようやく決まって少しほっとしました。

 

状態はよくて、オーバーホールしなくともその良さは十分に感じられるものです。

ですが、今回はオーバーホールするかもしれません。

弦とハンマー交換、3本ペダル仕様にてCシリーズの歴史の中で燦然と輝く時代のピアノであったかというのをアピールできればと思っています。

ここでも常に言っている年代による、CはCでもある意味特徴としては別物ということ。

 

オーバーホールとは??

我々調律師の常識的な定義として弦とハンマーを変えることともいえることなのですが、つまりそれらを変えるということは1から様々な部品と調整を組み合わすことになりますから結果としてピアノを根本から見直すことになります。

また響板の調整と修理、鉄骨の塗装、響板のニスを塗るのか、などさらに広げていくのですが、ピアノの状態に合わせてとなりますのでまだわかりません。また弦の下圧力の調整はなにがなんでも規定値に合しなおすのが最良ではないのは自分もそう思っています。

 

スタッフが塗装準備中

弦とハンマーという消耗品を交換して、減ったものが新品ですよ、ということにとてもとてもとどまらない、とどまるようにとらえるべきではないとはずです。

 

また、その店舗の力量で全く違うものになります。

下手をすると全く鳴らないピアノになるのは事実で、ここに色々な風評をもつ原因になっているといえます。

良い結果が得られなくて、もうオーバーホールをやめてしまった調律師さんも数人、いやそれ以上に知っています。

それほどかなり微妙なもので、また、材料の問題でもなくドイツ製で固めても経験上は同じです。

じゃあなんなのさってことですが・・・。

ともかく仕上がればピアノの鍵盤がハンマーがボディがそれを雄弁に答えてくれることを期待しています。

 

(60年代のYAMAHAアップライトです(中古再生中)

信じられないほどクロスやフェルトが丈夫で減りません

木材の美しさは比類がありません)

 

C3Bはお値段は修理内容によりますが70~90万円の間になると思います。

仮にフルでオーバーホールしてもさほどお値段がUPしないよう配慮いたします(どうなるかは実際店にはいってから決めます)

こちらへはいってくるのは連休明けくらいですかね、詳しくはまず本体がはいってきてからですね。

ご興味あれば、少しお待ちくださいませ。

 

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