ダヴィッド同盟

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先日、発表会でした。

自身は途中でピアノの仕事の方へ移動しましたが、途中までうろうろして演奏を聞いてました。

それに、彼がきてくれる日。

 

先日、自身の発表、自身も発表。

これは自分自身が演奏、というわけではありません笑

以前から思っていたこと、これはかなり前から感じていたことです。

 

調律の外回り、またGPを購入していただいた方に多いかもしれませんが、色々な奏者の方々との出会いになっています。

 

ただただ「生きた音楽をもっと広く聞いてもらいたい」

 

そんなすばらしい奏者の方々、それは思いを巡らせて5.6人はすぐに出てきます。

その方々を皆さんにご紹介したい。というわけです。

 

 

ただ、一つの形式としてコンサートをつくったとして、会場を用意して段取りして、入場料は、その他いろいろな問題があふれてきます。

そこでふとおもったのが、当教室の発表会で。

 

高校生の男の子でした。

ピアノを一年ほど前購入していただいたお客様です。

自己表現が好きで、音楽がすき、そんな気持ちが目に見えるし音にでているし、教室の生徒さんの目標になれば・・。?だけではありません、もっと広く広く、彼はできると思いました。

 

調律の時

「どうかな?曲どうしよう、あれかなこれかな」

 

「いいですよ!両方練習しときます!」

 

そんなこんなで実際に自分自身としても会社内としても突貫で貫きました。

 

当日衣装を着て、きていただいて。

舞台裏にて

「ありがとう、宜しくお願いします」

 

演奏がはじまりました。

静かに、ピアニシモではじめました。

 

会場は水を打ったように静かになりました。

 

 

なにがはじまった??

 

これは舞台裏でも同様に起こりました。

順番待ちのお子様、先生、スタッフ、次の段取りわすれて舞台そでから皆が皆、集まりはじめて

 

どんどん演奏は波が波を作って津波にとなり、その大きな大胆な身振りが音楽と混然一体となって音の渦になりはじめて。

 

「何がはじまった、誰!?」

 

その渦は会場の隅々まで秩序を乱しきった後、劇的な和音をもってしてすべてを余韻として残すべく、そのエネルギーは終止和音という限られたところへなんとか落ち着き、溢れ出たまま無理やり終結を迎えました。

 

保護者の方々から拍手から盛大な拍手が送られました。

 

その後、ホワイエで

「誰ですか?」

「あんなに弾けたら楽しいでしょう」

「ああゆう風になってほしくて、はじめさせたんですが」

 

あえて細かいことは省略させていただくとして、こういった運びにするにあたって、色々なことも考えられましたし、実際簡単ではありませんでした。

でもその答えは

 

「結局彼は正しい」

 

自分は強くそう思っていますし、結果そうなったと思います。

本質の欠いた、つじつま合わせはもう・・。

 

受けた衝動や感じて動かされた感動にわざわざ注釈たてる必要がよくわかりません。

それはもう違う市場の価値観に覆われていることでしょう。

自分が思った事を強く聞いている人へ届けたい、届けたいから届けようとする。

自分は自身の立場で彼を皆様にご紹介、届けたかった。

 

よくわからない形式主義の手法で彼のように会場へ、舞台裏まで(!)届けれるとは自分は思いません。

プロのピアニストさんもお仕事ではご一緒させていただくことは当然でてきますが

「この人」と思える方は何もプロだけでは全くありません。

 

モーツアルトが言ったように

それこそ「音楽がヒューマンである」ということのように思います。

音楽教室とあらばそれを毎週レッスンという形で皆きていただいているわけなんですね。

 

すばらしい時間をありがとう^^

鍵盤交換など

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鍵盤まわりの修理です。

赤いところなどのクロスやその他を交換していきます。

グランドピアノの出荷にあたっては多くのピアノはここを交換して出荷します。

 

黒鍵を木材の天然黒檀へ交換する作業で、ノミではがしていきます。

加熱はしません。

ドイツ製。

国産の入荷ができなくなっています、これからもうしばらく手に入らないのかドイツ製はまだいけます。

ドイツ製になるので以前より高価になります。

実用性は高いのがドイツ製のよいところです。

 

はがしおえたらサンディングをします

膠で接着。

動物のゼラチン質です。

少しマットな雰囲気になります。

天然の木材なので肌触りは抜群です。

ドイツ製の交換で5万~6万円にて出張交換も対応します。

こんな感じの仕上がりになります。

すべて交換しました。

今から少し細かなところを調整していきます。

お値段からいうと、ものすごい高価というわけではありませんので国産も手に入らなくなってきましたので、というか手に入りません。ご希望の方はお早めに。

こちらはKAWAIのGPですが、アップライトでも対応可能です。

 

あちこちディアパソン183 事務所で調整中。

ここもコテは使いません。

火は、木材の変化がわかりやすく微調整がききます。

技術ごと、突き詰めると

「知ってるのか、できるのか」

そう言う方がおられます、調律師ではありませんが、確かに一理ありそうです。

知ってるだけではインテリになってしまいますね。

色々な部品が入荷してきます。

こちらはドイツの有名なサプライヤ、ヤーン社のウールパンチング、純正は合成繊維です。

ベースアップしておきます。

「ベースアップ」です、基礎が持ち上がるということです。

こんなすごいことはありません、先端の装飾は時にもろく弱いです。

人体というのベースアップ、経験上、それは自然に戻すこと。

手が届かなければ手を伸ばす、それでも届かなければ棒をつかって、本当は単純なことなんですが・・・。

知らぬまに違うものにとってかわってしまう時こそ見失ってますね。

 

今週末はまた発表会です。

第一部で、調律でお会いした一人のお客様に飛び込みでご参加をお願いしました。

この子は、面白い!ぜひご紹介したいと思いました。

 

千本桜と報道ステーションのテーマを弾いてくれる予定で楽しみです。

 

これも自身の立場からの「発表」です。

黒鍵の黒檀も自分からのお客様へのご提案であり、発表でもあります。

良いものは伝えたいと思うものですね。

 

ピアノはディアパソンも内部から急ピッチで進めています。

お問合せがすでに重複しています。

ご希望の方は順番にご案内いたします、お待ちくださいませ。

 

信じ切るのは難しい

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毎度毎度思うことですが、信じ切るのは大変なことと頭を抱えるたび思います。

ここでも何度か書いておりますが、ピアノを信じる、基本的にこの考え方の延長線上に我々、少なくとも自分は身を置いておきたいし、置くべきだと思っています。

 

でもそれができない、というかでききれないくらい悩むことがあります。

他の要素のせいにどうしてもしたくなる時がでてきます。

 

一つの例をあげてみます。

ピアノ自体が新品のときは当然第一整音されてでてきます、修理の時、新しいハンマーへ交換というのは、何度かかいておりますが、ハンマーが真っさらな無垢な状態といえます。

色々な噂で工場ですでにいるかの針がはいっている、といったこともささやかれたりそうでなかったり。

ですが、基本的には入っていない、相当に入れていかねばなりません。

なぜそうわかっているのに、いれていけないのか

「音がでていないのに、針を入れてさらに柔らかくしていかねばならない」からという逆説的なことを成立させていかねばならないからといえます。

そしてその第一整音がわるければ未来永劫おなじ性質をもちつづけるというむつかしさをもってます。

 

稀にそのままで使えました、そんな言葉を聞くことがありますが、おそらくそのままで使えたならもっと入れていくとよくなるはずです。

 

訪問したホールでのフルコンサート YAMAHA 

こちらのピアノに最近ハンマーが交換されていました。

技術者もこの作業は相当慎重なはずです。

 

 

いくら本体が良くても良い第一整音がなされてなければ良い響板、駒、鉄骨、設計、全く意味をなしません。

単純に鳴らないピアノになります。

 

新品のハンマーというのは、簡単にいうと石のような状態で、使い切ったハンマーはラグビーボールのようにどこへとんでいくかわからない繊維が荒れ切った状態です。

石は石なので方向性はある一定のめどはつきますが、横への響きの動きの問題で石は跳ねかえるは良くないはずです。

スーパーボールのように弾性を与えてはねさせていくのが新品のハンマーの大きな仕事、整音の領域といえそうです。

これがなんともマニュアル化が全くされていません、実際できないといってしまえばそれまでですが、確かにピアノに対して相性がありますから針数、角度、強さまったく異なってきます。

でもあまりに振り幅が大きすぎるだろう、そういうわけでした。

 

この問題は実際性が高い問題です。

ここで躓いて作業自体をあきらめた技術者を何人も知っています。

「もう近づくまい」

 

ここの問題に対して一定のマニュアル、自身にとっての定義付け、それはずっと心にある課題で今もそうです。

それほど難しいことといえます。

この問題に直面しては何度も何度も辛酸をなめてきました。

悩むほどに物事が解決へ向かうなんて信じられないと思うほどに、これほど長く課題をもっていることは他にありません。

 

最近一つの答えが出ようとしています。

結果は、やはり技術の問題でした。

ピアノはいつも動じない、技術者はピアノにとって厄介ごとを降り注いでいるだけのように感じます。

専門的なことは割愛させていただきますが、まあなんとも単純なことでした。

 

ランランは「一歩一歩すすめば夢は叶う」と言ってました。

振り返るとやはり一歩一歩なのかな??

でも体系的なものに頼って自分を安心させたいというものと常に寄り添っていかねばならないのかもしれません。

 

しかししかしこうして音色の普遍性を自分なりに感じてピッカーをもってハンマーをもって。

技術者以前に音楽に接する時間がそもそも長い生活がなんとも功を奏していると思います。

 

タイムリーに、お客様よりレンナーにハンマーを最近かえたけど調子が悪いから見てほしと連絡がありました。

ちょっと様子を見に行ってきます。恐らくです上記の問題プラスに土台のレベルを上げることになるとは思います。

 

 

ディアパソンと小さなモーツァルト

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ディアパソン 183 象牙 黒檀 入荷しています。

綺麗です、どこをとっても。少し見ていきます。

 

木目のラインが長く大変綺麗です。

艶消しの家具のようなウォルナット、これが今の一番人気なんです。

錆などが全くないほど綺麗です。

湿害がなく、良い状態で保管されていたことを思わせます。

普通は割と錆ているものです。

 

内部のスキン、こういったところに消耗が見えやすいですかね。

ハンマーなどは一皮むいてしまうとほとんどわからなくなってしまいます。

内部のねじ類まで美しい。

変色はしていません。木材も御覧のとおりです。

象牙、黒檀。

象牙は現在交換は極めて難しい状態です。

部品がない、というより貼り付けには鍵盤職人の仕事になります。

接着がむつかしく、象牙張りの職人が亡くなられてしまって、今は張替不可かもしれません。

新品の最高級のグランドももう人工象牙になりました。

 

 

大橋タイプの良さは、本家べヒシュタインの香りを色濃く出せるところにあると思います。

設計も弦は太く採用し、張力が高くなっています。

また、響板へ音へいくようになっていて、スタインウェイのようにボディ全体で音を出す故できる深淵な響きとはまた違い、立ち上がりの早い、切り立った縦割れの音が出せます。

サロン程度のサイズに最良の響きをもたらす設計ともいえそうです。

その雅なラインはクラシック音楽というものの源流をもった音色、そう思います。

決して鳴りだけを求めたピアノではなく、バロック古典の様式美をもったロマン派の楽器。そういったピアノと捉えています。

 

しかしなかなか183Eは良いものを見つけるのがむつかしいです。

結構荒れていて土台が浮いてしまっていたりとそんなものも見てきました。

 

見た目も良いのですが、やはりそういったものを気に入って弾いていただける方へお届けしたいところですね。

シュベスターといい最近良いものが続いてはいってきています。

 

すでに分解修理を始めています。

 

多くの部品はまだまだ使えますが、タッチをあげる、音色をあげる交換することにしています。

お値段は85万円の税別のイメージです。

 

どちらかというと舶来品は手が届かないがその土着の伝統をもったピアノを求める方へお勧めです。

上手く仕上がればその魅力は他のピアノに負けないでしょう。

 

さて、夕方のご訪問は、以前15万円にデジタルよりぜひ10万円でも生ピアノで。

そんなお客様のお一人の定期調律でした。

先生伝いに

「すごくセンスがある」

と納品直後から聞いていました。

なんでも、いつも弾いているそう。そんな噂は先生から聞いていてそれは何よりうれしいことです。

YAMAHAの50年以上前のアップライトです。

10万円そこそこでお届けできたピアノでした。

 

先日、有名コンペティションで予選を通過したそうなのです。

ちょうどここでもお伝えしていたコンクールでしたが、実際他の級は見せていただきましたが、ここで通過していくのはかなりの早熟性がないとダメだ、そんな印象を強く持ちました。

 

感じたこと、求められているものは、的確な音楽表現ができること。

 

的確な音楽表現ができる、ということは「音楽がピアノがすきだ」それが大前提になるはずです。

そのうえ、それがある程度ストレートにできるピアノ、うれしいピアノがあり、支える親御さんがいて、この時期で一定の音楽表現ができる、ということは先生に言われたことに対して受け取って、自身で受け入れれる才能もいるはずです。

 

 

最後に少し弾いてもらいました。

あまりじーっとみると緊張しますので、車へ積み込みもしながら弾いてもらっているのを聞くようにしています。

 

慣れてきたところで横で見させてもらいました。

右手だけで、メロディーを弾いて。

その振付を伴った手から、はっきりと音の輪郭がクリアで響きに重さがある、そんなお子様で驚きました。

 

もう少し聞かせて頂きたいところですが、おそらくモーツアルトに向いているように感じました。

ハイドンは器楽的新鮮さ、モーツアルトの愛らしさと盤上のアクロバット性、結構似ていて随分趣向も違いますよね。

モーツアルトに適正があるなんてすばらしいことだと思います。

リヒテルは晩年になっても「ハイドンは決まり文句があるだろう、モーツアルトは???未だ不明」

 

このピアノは年を重ねて、大先輩。心なしか確かに年上に見えます。

われわれ調律師もまったく同じで、チューニングピンからのメッセージ性は新品よりはるかに持っています。

軽快にタッチを出すようにしてお渡しして。

 

極めて若いピアニストは軽く力のいらないタッチがお勧めです。

お客様とごいっしょのお写真をとらせていただいたのは初めてかもしれません。

勇気をもって言い出せてよかったです。

〜 ジークレフ音楽教室 講師募集 〜

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教室講師募集のご案内です。

現在ピアノ講師の募集をしております。

 

曜日は水曜日と木曜日夕方〜晩程度の間(小泉)

土曜日終日(午前〜夕方18時程度まで 斑鳩教室)

 

お話しだけでも結構ですのでご興味あればお問合せくださいませ。

 

 

レッスン部屋も狭すぎず広すぎず、レッスンしていただけます。

意欲的な先生を希望いたします。

 

 

Roland音楽教室です。

個人教室を展開されている先生や他メーカー教室所属の先生もOKです。

色々なカラーの先生が集まり、尊重しあえる方々の集まりです。

 

 

ご自宅だけで教えられている方も、ヴァイオリン フルート …その他の先生ともいっしょに視野の幅も広げていただけるかもしれません。

 

 

 

ご連絡は…otonotayori@gclef-nara.com 0743-57-0504 (こいずみスタジオ)まで

お待ちしております。

 

少し修理のこと。

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非常に暑い日々ですね。

午前はお役所へ、あちこちピアノまわりの修繕の件などでうろうろと。

役場は割と活気があるんですよね。

建物はボロボロですが人が動き空気が動くと活発に思います、そういった色々な気がめぐると建物の古さはあまり感じなくなりますね。

なんでも使われなくなったもの、工具もそうでしょう、寂寥感がただよってきます。

その気の動きが特徴的なところに寺院などが建てられた、それも自然な流れなのでしょうね。

 

そこにいるだけでどんどん体が元気になる場所。

古来それはイヤシロチ(弥盛地)とよばれたそうです。

癒し(イヤシ)社(ヤシロ)で古来神社は癒しの空間だったそうです。

 

その例として天河神社

 

逆にケガレチ(気枯れ地)はケガレ(穢れ)となっていったということです。

 

今の言葉ではパワースポットと呼ばれて、なんかイージーな言葉になってしまいました(?)

 

 

さて、午後は今日は修理をしてました。

C3Bの修理ですが、タッチ目線での修理でベースアップしておきました

当初予定になかった箇所です。

 

ばらして、当時のアルミもしっかりしたものがつくられています。

材質もよくねじの締まり、きまりが良いです。

あ、これでもう緩まない、そんな感触が確かにこの時代はありました。

ウイペンアッセンブリのセンターピンを全交換しました。

そこの部品は何も悪くはありませんでしたが、音に腰を出したかったので新品へ変えました。

つまり「まだまだ使える」はタッチ目線ではもう替え時を迎えています。

ドライバーはヴェラ社のものです。

少しトルクを与えるのは難しいのですが、先端に筋加工されていて、ねじをつかんで離さない加工をしてあります。

このためねじの食いつきが抜群によいです。

ものづくりの日本。

ドライバーも非常にクオリティが高いです、値段以上に良いものが見つかりやすいです。

ドイツは実用に強い気がします、スイスのPBドライバーも世界的なシェアをもっています。

 

ここの部品です。

主にハンマーアッセンブリとウイペンアッセンブリと鍵盤アクションでアクションは構成されています

 

こういった底辺の修理というのは、持続性の高い効果を持ち続けます。

調律や整音はどうしても弾くほどに状態が動きやすいです。

もちろん底辺も同じで原理も同じですが、下は環境次第でそこまで変化しません。

調整寸法も部分によりかなり長く同じ位置にいる部品も多いです。

そのため基本的な基礎となってきます。

日本の当時のものは精度と材質がよいので

「まだまだ使えてしまう」というわけです。

2時間くらいですべて交換できました。

 

昨日ピアノコンクールを見に行ってきました。

次の記事にUPいたします。

今日のことなど

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先日のご訪問はYAMAHAのGタイプでした。

ハンマーがAbelへと最近交換されているタイプです。

ハンマーだけが新品になって非常にバランスが悪くなっています。

どうしようか。

現場では底辺の部品交換はもちろんできませんの基本的に持ち帰りになります、もちろん別途費用です。

底辺の部品の交換、まだまだかなり軽んじられているといえます。

「そんな部品でなにが変わる」

自分のそうでした。

「あれ?」と思う瞬間を沢山重ねて随分意見も日々かわっていきました。

例えばハンマーの整音というハンマーフェルトへ針をいれる作業があります。

これはどれだけうまくやっても、時間の経過とともに変化します。

もちろん永続性をもった刺し方もありますが、これは逆にいうともとにもどれない要素になるということです。

こういった入れ方をするときはある一定の逃げ道、というと言葉が悪いですがもとへ戻せる技術ももっていないとダメなはずです。

 

調律師が思っている以上に、ピアニストはタッチを求めていることが次第に理解ができるようになってきます。

そのタッチの底辺はメーカーの設計と調整寸法の良さと消耗部品の状態です。

ですので40年も経過すれば必ず交換しないと、良いピアノになってこないというべきかと思います。

 

こちらの先生には

「近くぜひ修理やりましょう、ハンマー交換の何分の一でいけます」

とお伝えしました。

 

いつもバッハやチャイコフスキーと色々弾かれてコンクールも講師の身でありながら挑戦も検討されているようです。

それよりなにより、盤上の豊かさは、ピアノ鍵盤の指のさわりの良いピアノはそれだけでもう高い芸術性をもっています。

 

その断片をなんとかお届けしたいところですね。

 

今日は遠方からのご来店でKAWAIのCA40を見に来られました。

こちらはKAWAIの良いところパールのような音と厚みのある低音は非常に高い設計力と創造力の底辺をもったメーカーだと思わせるに十分です。

 

CAを中心に触っていただく予定でしたらちょうど修理していたC3があったので分解してましたが、目当てではない機種だったかもしれませんがざざっと組んで

「比較」ができるように滑り込みでこられる直前に準備しておきました。

 

 

やはりそうした甲斐がありました。

やはり比較してわかるところがあることと、また自身にとっても途中でありながらもC3の方も一言二言の感想をいっていただけました。

「中音が良い」

と言われました、またC3の中音がピアニシモのレベルがある、とのことで、CAの方の課題もでてきました。

ご成約とさせていただけまして、そのあたりの課題を見つける方向へ進めることもできたといった形です。

早速部品を入れて修理に進めていきます。

納品整備はこういったように、奏者の方や、ピアノと相談しながら進めていきます。

 

シュベスターも出荷でした。

非常に正直なピアノだ、といった印象を最後まで持ちました。

奇をてらったことのない素直さ、工場ラインといった画一性をなぜか普段修理することの多いメーカーと違い、感じませんでした。

大きく見せるピアノで、チャラチャラとした無理に厚化粧をしないナチュラルなトーンが特徴的です。

なかなかこのピアノほどの状態や仕様のシュベスターは見つけるのがむつかしいです。

シュベスターは良いものがあれば仕入れる予定です。

イースタインも捜索していますのでひょっとしたら入荷あると思います。

最近の仕事のこと

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最近のことです。

一週間本当に早いです。

今日は天理市のあたりを通過していったりきたりしていました。

天理市、皆さん一度はきいたことがあるはずです。

店の大和郡山市のすぐ近くですが、全く異国の雰囲気があります。

市街にはいると旅行に来た気分になるわけです。

 

詰所といって、信者の方が遠方よりかえってきて宿泊されたりする施設がものすごくたくさんあって、それぞれ名前がついてまして、当初一体なんなのか?しばらくわかりませんでした。

 

 

天理大学。

これまたすごい雰囲気です。

外観に圧倒されます。

スポーツが盛んなので全国的にかなり有名なはずです。

 

いずれにしても近い市なのですが、おもったより行かないんです。

奈良の中でも非常に特徴的な地域です。

一度こられましたら天理市街に出られてみるのも良いと思います。

 

以前からお邪魔させていただいている京都の方のお客様。

YAMAHAの現行タイプのC3Xですね。

今の新品でYAMAHAというとこれになってきます。

新品、というとしばらくそのまま調律だけして使っていってというように思われますが、やるべきことは沢山あるわけです。

よく新品は今から弾き込んで鳴っていって、といわれますが新品でもちょっと手を入れるだけで聴覚的に1,5倍ほど鳴りが変わってしまったように感じるほど変化します。

 

ですので新品同機種で工場で選定、といったこともありますが、各々調整してみないと正直わかりません。

一般的には信じられないかもしれませんが、これは事実といえます。

場所によって音が違うから、という言葉も多く聞かれます、これももちろん事実ですが、本当に良い状態に仕上がったピアノはどの音場でもそれなりに納得した音がでると思います。

調整中。

やりたいことをそのままストレスなく音楽の形を作れるよう、基本調整をしっかりやって調律自体は60分ほどで終わります。

 

スプリングの調整中。

これだけで発音のふくらみとタッチの出方が変わります。

強すぎると発音が潰れて針をいくらさしても発音がでてきずらくなります。

弱いと、音に硬度がなく力がぬけてきます。

土台を確認して、タッチを起こして。

 

普通で良い、でも普通になっている新品のGPがどれだけあるか。

例えば、鍵盤の木部のトルクはすでに十分に変化し、重くて落ちないものもあればすでにスコスコになって前後に動き始めているのすら探せばあります。

これは荒さがしをしているのではありません。

普通へ戻すための大切なところを点検調整するためで、荒さがしはああだこうだだけで終わってしまう仕事です。

 

まだまだ、新品は完成品といったイメージは根強く、そういった手を入れるべき要素が入ったピアノで「今のタイプは」と語られるるのがベストですがこれは相当大変なことです。

 

今日のお客様はディアパソンのGP170Eでしたが

「6年ほど前、中身もってかえってもらって一気に調子がよくなって助かりました」

と書けば見た目は良いですが…。

「お金だけ沢山で本当どこまでできたか、すいませんでした」

とお伝えしました。

これは事実でどこまでもやるのは大変難しいです。

 

すばらしい小学生がお弾きになるピアノで、盤上で遊び尽くしてもらいたいところです。

良いピアニストは器楽を超えたところで音楽を感じていると思います。

心地よさの深化、よりよい音楽とは?突き詰めていくと、その原理は心地よさにあるといえると思います。

答えがないのに答え合わせしても仕方がありません…。各々の安心あわせになってしまいかねません。

われわれ調律師も理由なき大いなる動機、それこそ豊かに育て、持ち合わせないといけませんね。

最近のこと

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先日お伺いしたお家です。

ピアノの先生からのご紹介でお邪魔させていただいているお客様で、コンクールで賞ももらったりしておられるようです。

ざっと弾いてみて一年でどうピアノが推移しているかまったく先入観なくさわってみます。

ざらっとしてます。

これは弾き込んでハンマーが荒れてきたこと、調律は音律として崩れているわけではありませんが、おのおのの張力というのか、引っ張られ加減というのか、物理的には説明しにくい要素なのですが、それが各々バラバラの印象です。

調律を合わせるとタッチが揃ってきます。

やはりよく弾かれています。

 

逆にいろいろとコンクールなどお受けになられることに関して知っていることなどをお伝えしました。

音楽を習わす意義はみなさま多種多様なものかと思います。

人前でアピールするのが上手で、好きで、それを広くやっていきたいと思う方がピアニストをすればよいし、将来、就いたその仕事において適正の高いスキルだ、と評価を受けるほど成功しながら、オフはピアノや音楽に没頭することもきっとよい付き合いのはずです。

おのおのの置かれた天分や素養において等身大で受け止めれる方がきっと人生の達人なのではないかと思うことがありますね。

 

鈴木弘尚さんがイタリア時代で教わったコンクールの三つの約束

「審査員のために弾くな、次に審査員のための弾くな、最後に審査員のために弾くな」

そんな言葉の意味がいくらかわかるつもりです。

 

サル・コルトーホール

 

山本貴志さん

その凝縮された濃密な音と時間は人に届けて価値のある、足労かけてあまりある時間です。

実演も聞きました。巨匠やベテラン、時に弾きならされた音楽では聞けない生きたショパンが聞けます。

結局、生きた語りのあるものを人は求めてしまうようで、また、必ず特徴点があり、またそこに立つ動議や衝動が明確な方のようです。

一度聞いてみてください。

そこにかけるエネルギー、それはすばらしい音楽だとそれがはっきり聞けます。

 

 

お店の動きはC3の方が徐々に形に。

簡単にいうと部品と弦、ハンマーが変わってますので、かなり音が若返りをしました。

まだまだ途中ですが、ざっくりとしたピアノのイメージがでてきました。

音が無垢な状態でまだまだ弾き込みが必要ですが、その雰囲気はすぐに感じていただけます。

1から弾き込んでいただけるかなと思います。

じゃじゃ馬な、不安定で歪んだ要素、それがピアノには必ず必要で、それは奏者の指先だと、そんな感じですね。

あちこちからの方向からピアノを検討してベースアップをしていきます。

 

先日のディアパソンのピアノが当店でお引き取りさせていただく形ですすめさせていただいております。

調律師の興味、としてもなかなかいい線で「大橋デザイン」の音が出るのかなと思います。

また随時ご報告いたします。

入荷下見

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昨日は大阪へグランドの引き取り下見へお邪魔させていただきました。

なんでもディアパソンの183E、あまり弾いてなかったとのことでみさせていただきました。

 

ウォールナットの183Eでした。

 

Eの時代は、大橋氏の設計をKAWAIが作っていたタイプです。

設計図が違うと、もう別もののピアノです。

以後のKAWAI系のものは太く厚みのある感触とタッチがあって、太くまろやかなラインがあります。

大橋系は、本家ベヒシュタインの雰囲気のあるやや華奢な音の細さ故、できるドイツ系の郷土色を感じさせます。

大橋氏の思想、息吹があるものはここまでのタイプを狙わないといけません。

触らせていただいて。

 

よく状態がよいですから、といわれて見に行ってさほどでもないことも多いですが、荒い使われ方は一切なく、マンションでしたので湿害は全くない状態で、金属まわりまでまあ綺麗なもんでした。

象牙、黒檀仕様はこれまた希少です。

さらっと触らせていただいて。

 

その線の細い、古典的、バロック的な雅なラインをそのまま残していました。

まさに「楽器」としての思想が根付いた国産量産を枠を出たピアノとして立っていました。

スタインウェイは遠距離のホール型楽器とすればこちらは近距離、お部屋やサロンのレベルで満たせる楽器といえそうです。

弦も太いものを採用されていて張力からの倍音構成もベヒシュタインを模倣しているといえそうです。

183Eはかなり見てきましたが、状態が良いものが結構少ないといえます。

 

多少傷んでいようときちんと修理すればよいのですが、修理も同じ時代のYAMAHAより一歩二歩進んでやらないといけないことも多く、そこにコストや細かな技術あってこそでまたまたむつかしい問題もでてきます。

 

また具体的に進んで再生過程へはいらせていただければご報告いたします。

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