名人が本気で

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ジョルジュ・シフラというハンガリーの世紀の名人がいてます。

調律を教えてもらった先生が、彼の調律をしていたことがあるようで、自慢げに話していました。

「ダンダンダン、!ピーン!」って弾くんだよってよく言われました笑

 

彼は腕っこきで有名で、主に超絶技巧として定評があって、ユジャ・ワンやボロドスなど現代の達人は皆彼の影響を受けているはずです。

 

彼は、どちらかというと叙情的な箇所よりダイナミックな演奏に定評があります。

リストの演奏においては、他の追随を許さないものがあります。

彼のタンホイザー序曲=リスト を聞いていました。

 

この曲は難曲で腕が落ちてしまうほど終結部に力押しのパッセージが山のように築かれていて、また、そこに最も偉大な音階が用意されています。

彼ほどのピアニストになれば後ろ向きですら弾けることでしょう。

なんのこともないはずです、どう弾くのかなと。

 

全く次の小節が弾けないほど、今その音を全力で弾いてしまっています。

こんなペースで最後までもつの?といった具合です。

へとへとになりながら、地べたを這いつくばって、よれながら音をひっかけながら漕ぐがごとく。

 

こんな世紀に一人出るかでないかのようなの名人が崩れを晒し、肩で息をし、ただただ次の音を求めて、それだけのために這いずり回っているわけです。あのジョルジュ・シフラがです。

 

この演奏をリストが聞いたらどう思うか?

直ちに「Sei müd!」と書き足すのではないか…。(ドイツ語で疲れるという意味のようです)

こんな名人がわざわざ這いずり回ることを選んでいます、王冠に片手をかけんがために息を切らして…。

これはもう超絶技巧ではありません、この精神的高揚が絶しているといえます。

 

 

全て合わせもった彼が、汗をかいています。

シフラが血をにじませ、中学生の女の子が歌えて、伝えれて。

今一度、先はわからない保証もない、でも自身を信じて進むべきこと

 

「才能なんてなくたっていい、思いだけあれば音になるだろう、最後まで弾けなくたっていい、かっこわるくてもいい、認められなくてもいい、明日はもう弾けなくなってもかまわない、だけど今だけもう少し…。」

 

彼の高揚に感じるものがなければ、振り返るともうその席はもうなくなっていると思います。

 

思いがけない言葉の思い出

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調律師の仕事は、色々な出会いもあります、ピアノはそうですし、人もそうですし、その中で忘れられない言葉もあります。

今日は、大阪の方への訪問のお約束のお電話をしていました。

 

そこはライブスタジオのようなところなのですが、予定のお電話打ち合わせをさせていただいて…。

「あ、ちょうど来ておられますよ(紹介してもらったご本人)かわりましょうか?」

 

「ご無沙汰です、ちょうど来られる時間に私もきておきますよ、宜しく」

 

とのこと。

こちらのスタジオはそのギターの先生に紹介していただきました。

 

(ジークレフの事務所のご紹介)

 

以前ここでも書いたことがありますが、色々とご縁もあってお世話になって恩返しのつもりで定期的な演奏のお仕事において自分自身の仕事先でのジャズバーのマスターからきっかけをもらってきて、それを先生へお電話でお伝えしたことでした。

 

喜んでいただけると思いきや

「…。私とあなたとお店、どなたかの一人でもメリットがある、お役に立てるのであればお仕事はお受けします」

 

と言われてしまいました。

アクセスとしては先生のお住まいからは少しあったこと、ジークレフとしては実質的な利益は特になし、バーにとってもこういったところではだいたい定期的な奏者がまわしていることがおおいもので、実際、お店としても「まあそういわれるのであれば一度試めしにきてもらいましょうか」といったものでしたから。

そこまで自分の言葉や雰囲気、その経験で彼は理解していたのでしょう。

 

実際、演奏にいってもらえれば人柄とバーの雰囲気にも合いそうでお互いに意味はあると思ったのですが、どこまでの確立で成立させれるものか、実際それは想像の範囲でしかなく自身の気持ちが勝ってしまっていたことを見透かされ、突き付けられました。

 

また、自分も含めて誰かのためになるなら、ということに自分にない景気を見せられてしまったこともあったでしょう。

結局仕事は進めませんでした。

反省とともに、言葉で景色が広がることはあまりないことで忘れられないことでした(7年ほど前でしょうか)

今年は何を言われるのか。

 

(ブルグミュラーばっかり並んでいます。

ブルグミュラーコンクール?なんでもあるんですね。

余談ですが、今日、ある先生がグレンツェンコンクールというのに生徒様をお出しされたようですが、おもった結果がでなかったわ、とのことでした。ご本人は「認められたいから」コンクールには出続けたいとのことでした)

ピアノコンクールはショパンとエリザベトとチャイコフスキーやリーズくらいしか知りませんでしたが、ちびっ子のコンクールも実にたくさんあるようです)

 

さあ、調律当日は気づきになるのか出会いになるのか忘れになるのか(忘れ物ではないですよ)でしょうか。

こうみると思いがけない言葉というのはあまりないことなのでしょうか。

 

さて今日、最後の出張先でピアノの小修理がありました。

ハンマーシャンクが痛んでます

これは、使用からではないでしょう。

おそらく技術者さんがアクションの出し入れで破損させてしまった感じです。

 

新しいボンドがついていましたのでおそらくそうです、二か所いたんで、音がでなくなっていました。

でもこの失敗は調律師の中でかなりポピュラーでなにげないときにやってしまうことがあります。

自分がやってしまったときは接着修理はせず、部品交換で治すようにします。

ここは、弾く度に強い力がかかりやすく、接着ではかなりあやふやになります。

接着がとれれば音はでなくなります。

 

こういった外から力がかからなければここは滅多に破損はないですが、クロスや汚れは蓄積します。

学校さんでしたが、ライトを一つにすると視覚的に他にない景色が見えました。

 

立派さ

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昨日は、お客様がこられました。

GPを見に来ていただきまして、ご希望は比較的お安めで。

奥から・C3・DIAPASON183 ・G2Eです。

海外にお住まいで、向こうではGPを所有しているようです。

ご予算的にはG2Eかなといったところかな?と思いごゆっくり弾いてかえってください、とご案内。

どれ、とG2を鳴らされて。

 

「すごいくいい」

 

とのことでした。

続いて、他のピアノも。

 

基本的にどれもよい印象で弾いてもらいました。

どうもお悩みで、同行されたご家族でもある先生もG2Eが気にいられて

私のもっているグランドとこれを入れ替えても良い、良い音、これにしとけば?といった流れでした。

その流れの中お悩みになれていているご様子。

どのポイントだろうと。

 

「ピアノは気に入った、でも性能として少し立派すぎる」

 

と言われました。C3はさらに立派だと。

立派すぎる?いわれたことのない言葉でした。

 

すでに1台所有でご自身に対して「摂生」するような言葉にして言われたかのようでした。

また、お費用に関してもおそらく決してないわけでなく、そういった理由からの立派さ、というものが心のどこかに感じられたのかもしれません。

 

「立派すぎる」少し考えてみました。

自身がピアノを、グランドを買い替えるということを考えたとき、もし金銭的なもし余裕があったとしても新品1000万のスタインウェイを買うか?答えはNOです。YAMAHAやKAWAIの新品のそれを買うのか?同じくNOだと思います。

立派すぎるんです、それは新品が絶対的に高性能というわけではなく、なにか過剰なものを感じてしまいます。

 

 

新しいものは弾きこまれが少なく、まだ人の手による雑味が介入した一定の不安定をともなった自然さ、をもっていないため逆に弾きごたえがない、ということはよくあることで、ここに調律師とピアニストの大きな溝があるようにも思います。

 

お客様の今おもちのもの、またお住まいの海外のピアノ屋に限らず、なんでも中古品は割といい加減なものも多いそうで、その反動もあったように見受けました。

いずれにしても一度、ご検討いただく形にしていただいております。

どうなるかわかりませんが、G2Eはおすすめ品なのでお家に入れていただけさえすれば、弾きこんだ後にご自身の手で形を整えていただければ、その「立派さ」と思えるところをご自身の指で調整もできる方のようでしたので、以後はきっとその喜んではいただけるピアノかと思っていますので、ご連絡いただいた際はおすすめはさせていただく予定です。

タッチの整合性と一定の均質性をもった盤上、それは後々、お家へ入れて方必ず効いてきます、特に伸び盛りの方は練習する時間と指の躍動と時間の密度に大きく関係すると思います。

 

紙媒体での広告です。

今、ホールにおいてあるイベントニュースチラシの小ぶりなものだけです。

 

どこまでもこの宣伝効果でお仕事いただいて、とはなりませんが、同じ町近辺の方に認知してもらう効果もありますのでずっと掲載しています。

パソコンあればなんでもできますね。

歌うべき歌、囲むべき歌

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先日、歌番組が目に留まりました。

基本的に最近はニュースも見ることもあまりなくて、特定の番組だけをみるかみないかといった感じであまり見ていないのですが、目に留まったものがありました。

 

学生さんやまだ若い方、30歳まで程度の方々がでてきて歌を歌って、点数をつけてもらってプロデビューのきっかけを作る番組のようでした。今までもこういったものがあったような気もしますし、時代とともに変化をしながらつづけられているようです。

 

皆、とても上手でどこで歌ってもそれなり強い感動を与えられる技量です。

ですが、審査員には厳しい、ケースにより非常に厳しい評価を与えられるところが目に留まるものでした。

 

一番、奥の審査員の方がズバっとするどくいわれる方でおそらく名物的な存在なんだと思います。

ざっとみたところ、彼は何も否定したいとおもっているわけではなく、ここに座って自分のできることがそうなんだと、それをきかっけに飛躍してほしい、そう自覚しているんだと思います。

 

「審査員が絶句するほどのもの、点数をつけるのを忘れるほどの歌を」

 

2回ほど放送を見ました。

でも確かに自分自身、彼の「思い」は理解できる気がしました。

それほどのものだからお客さんを呼んでお金をいただいて、大事な時間を頂戴し対価として歌として価値を見出せるものなんだと、それが歌うたいのプロであるはずだ、だから皆にはそうなってほしい、ここに立っているならあなたにはそれができる可能性があるから、複製され汎用性は必要ない、それはボタン一つで今は叶えられるから。この舞台であなたが求められてきているなら、あなたが聞きたい。

 

この審査員の方々がもとめられているもの、それは余白を落としたかなり洗練された先のもの、そこからのまだ先を求めている、それも目が留まったことの一つです。

 

さて、本題です。

もしできれば聞いてみてください。

中学生のようです。

音楽チャンプという番組のようです。

丸山純奈さんというようです。

 

衝撃を受けました。

音楽的良心という言葉あるならそれといえます。

 

ルビンシュタインが若きホロビッツの演奏をきいて

「彼がピアニストというなら、皆廃業するべきだ」

かのルビンスタインすらそんな言葉を口にしました。

 

彼女が歌を歌えばいいし、彼女がピアノを弾けばいいし、弦を鳴らせばよいし、ラッパをふけばよい。

彼女がピアノの教師をすればよいし、発表会では彼女一人舞台で歌えばよいし、ピアノコンクールでも彼女が舞台で歌えばよい。

彼女がピアノの調律をすれば良い、それができなきゃそう、歌えばよい。

彼女がやめろというなら自分は調律師をやめなければなりません。

 

何に時間を使っているの?何をしたいの?そんなことに何の意味があるの?彼女が歌うほどの時間が誰が作っているの?

 

自分に問うてみました、日々、何かの理由をつけて何か意味の濃いことをしようしている?まるで嘘だけで何のための市場において下品な声でセリ市でわあわあと大声だしているようなもんです。

 

色々と考え直しざるをえません。

クラシック音楽世界や事情に話を移してもどのピアノ学生や夥しい数の音楽コンテストの誰より、囲む教師より、彼女が「歌」をもっています。

 

実際できることならすぐにでも歌いにきてほしいものです、このように、だから彼女は広くその歌を歌うことを求められる、だから職業(プロ)にするに値するといえそうです。

近況のこと

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更新が結構空きました、今回は

「そんなに空いた?」といった感じで妙な感じでした。

 

まずボストン 178の調律でした。

ご新規のご依頼でした。

初期のボストンで、出始めた頃、約20年前程度ですね。

どうしてボストンにしましたか?などボストンボストンの話ばかりになってしまいました。

 

スタインウェイが設計、製造力のあるKAWAIが製造、といったコンセプトです。

考えてみると、面白い発想ですね。

 

アリコートの形状やなんだかんだとスタインウェイの形状を採用しています

当初、YAMAHAを買う予定だったけど…。弾いてみて、これにしたとのことでした。

値段もシゲルカワイと同様な価格帯だったと思います。

調律してみるとわかります。

その独自設計と合わせて、KAWAIの香りがあちこちに感じます。

荒れてくる形がKAWAIと似ています、土台の抜けてくるところ、倍音成分がどう変化していくか、似てますね。

それだけどこで製造するか、ということが相当な部分も占めてしまうんだと思います。

 

基本的には気にっているが

「どうもあまりぱっとしなくなった」

そのようなことを言われてました。

ずっと同じ方に、いかにも選任の方にみてもらっていたが、調律後、あまりピアノが変わらないとのことでした。

 

 

ざっとさわらせてもらって。

タッチが割り切れないというのか、もったりしていて寝ていて音も寝ていて、切れ味がありません。

ソフトペダルがかかっているかのよう。

ですが実はだいたい想定内で、アクションも出してみて、目に見えての湿害修理がありませんでしたから今日の時間でまあある程度いけるだろうと検討はつけれました。

 

結局底辺です。

さわってみて完全にぬけてしまっていて、板と板に隙間がでいてバンバンと音を立てていました。

調整は先生にとっては、何か音も出さずにごそごそごそごそ…。?っといったところかと思います。

 

本来は水墨画のような、引き算の芸術にキラッと輝く音のセンスのよいピアノで、これまたボストン独自の音質が魅力的で、仕上がった状態のボストンでしたら、もっともっと日本のわびさびの精神にかなり合うピアノかと思います。

 

 

パラパラ弾いてみて。

「まあ綺麗になった!」

とのことで、喜んでいただいて。

もっともっと秘めたピアノで、20年も経過すれば一旦、全体調整してあげる方が良いピアノです。

板の粘りもつよく、調律もむつかしいピアノです。

あちこちポイントがあるピアノですが、必ず答えてくれるピアノです。

 

「どうしようか色々考えていたけど、もっと早くお願いすればよかった」

と、つづいて

「どこまでいけます??六甲のほうは??」

 

「???」

 

どこまで出張してもらえるかということのようです。

他の方のピアノもまわってほしいとのことでした。

 

 

「とてもうれしいですが、恐縮ですね…。先生のご厚意に対してやれることはなんとかやらせていただければと思います。」

 

とお答えして。

とりあえずしばらくボストンの美徳を感じていただけるはずです。

余裕があれば全体調整はしたほうがよいですね。

 

ボストンも本来の姿でなかなか議論されていないような気がしますね。

ただただ、スタインウェイと同じ〇〇といった言葉だけの優越感だけで所有者を支えきれるほど奏者は鈍感なわけでもなく、実質的な音がなければ長くは続きません。

 

個人的に自身の家にあっても、と思うピアノです。

本体によりかからず、バランスをとれる技術者がもう少し、もう少しさすがにいるだろうと思います。

 

こちらのお仕事を終えて急いで出発!

 

ライブハウスです。

ライブハウス、ピアノは結構痛んでいることが多いのです。

 

結構タッチが強いんですね。

荒れ方は相当なものになります。

ライブハウスで状態のよいグランドはほとんど当たることはありません。

 

すごいハンマー。

一度削って、ここまでベコベコになっています。

多くの技術者が見て「ああこれはもう交換しかありませんよ、削れないし、針をいれる余地もないどうしようもない」まったくそういいたくなります。

ですが・・・。

ピアノは本当に面白いところがあります。

気持ちが答えてくれることがあります。

 

個人的にこういった過酷な現場でハンマーはできるだけ今の状態を使うようにします。

ただ、ご家庭のピアノであったりレッスンのピアノであったり、すぐに交換をおすすめします。

 

しかし潰れ切った状態というのは、ここ以上からは進行しにくいという特徴があります。

この過酷な現場はかえれない以上、この潰れきった状態で最大限のことをしようと思うことです。

土台は細かく合わせる、調律はこの荒れ切った音ですら超越するくらいの音を引き出してあげます、引き出してあげるような気持ちでピンをまわすことです。

 

今できることは?

全くできないことはありえません。

人によると、すぐにあれがなかったから、あれがどうだからとつい言葉にする人もいます。

 

決意の力は決意の音になりえると思います。

ハンマーだめだけど、あそこだけは、ここだけはと思うとそういった音になるというわけです。

 

ただ、弦に対して接弦時間や面積がかわりますし、本当は変えるのがベストです苦笑

もう一つ加えると、こういったケースでハンマーだけ、弦だけ、といったケースで対応されることが多すぎます。

本当は逆で、下からやることでゆるぎない土台が築くことができます。

 

 

こちらはC6のお客様

アクションはセミコンの形状をしています。

低音が長いのがわかります。

フルコンサートのアクション同様です。

大型サイズのアクションの写真の様子でした。重いですよ。

 

 

晩はG2Eです。

このピアノは、中古品として再生中です。

今日は土台まわりの一つの工程を。

 

 

底辺の合わせの一つです。

簡単にいうと、こんな感じで紙をいれてスルスルと紙がうごくわけです。

アクションと本体に紙一枚隙間があるというわけです。

こんなことを治すことが、タッチを底から持ち上げてくれることになります。

フルコンサートだけがこうゆう調整が必要なわけではありません。

調整も大してむつかしいことではなく、やすりでやすって直ります。

新品でもやらないといけません。

仕上がれば、G2と思えない豊かな音が出ますよ。

またこちらでもUPします。

 

 

ボストンの看板

いつか店にもボストンGPの中古展示もしたいですが数がすくないのと、それにともなってまだまだ仕入れがちょっと高すぎますかね。

 

ざざっとそんな感じでした。

DIAPASON 音UP

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展示品の183の音を先生がこられてましたので、撮影しました。

ご興味ある方は聞いてみてください。

 

大橋タイプであればこういった独立した音質と柔軟な中低音がでるはずです。が、この大橋DIAPASONは特有の音色成分をおもわせるところまで来るのに時間と手間がかなりかかります。

本来、値付け、値引き合戦の対象となるべきピアノではなく、設計思想が生きた国産の中でも際立った個性を形にできた数少ないピアノで、メーカーのブランド力などだけで選ぶピアノではないと思います。

 

はにかむようなミドルレンジと雑味を分解した独特の音質が生きてこそ大橋系のDIAPASONかと思います。

音色まではっきり確認するためにはヘッドホンが必要です。

 

一定のこういった個性がでるところまでやるのに時間が相当かかります。

ひたらすら音色のための修理と調整、整音を重ねないと、まったくつまらない音になることもある機種です。

結構お安めにしてますのでご興味ある方はご購入可能で一般ご家庭買取のため特価に設定しました(60万円程度)

 

ご趣味で中古品のアップライトを購入したが、興味がふくらみご家族で楽しむ方なども金額的に手ごろなのが良いかなと思いますが、ピアノは本格志向です。

また、KAWAIやDIAPASONは比較的早めに3本ペダルを搭載したので、こちらも搭載済みです。

 

本当の音色成分をまず表出させて認知してほしいという取り組みは、自分自身が深化しないとだめですし、もっとピアノといっしょに沈みこまないとだめで言葉いうほど簡単ではないですね・・・。行き先が決まれば、もう1,2つ深く潜ってレベルを上げてお届けします。

 

アップライトの非常にオーソドックスなYAMAHA U3Aという中古品として値段も性能も手ごろといわれる、ザ・YAMAHA中古ピアノというピアノを本日お客様よりお引き受けさせていただきした。

こちらも本来の姿で弾かれていないピアノの典型的なピアノである程度手を入れてあげればグランドが必要ないほどの音域と虚飾のない高品位の格調高い声をもった最後のU3世代で、こちらも音ができてくればご紹介したところですね。

 

経営セミナー??

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先日、上司より

「こんなんあるけど、いってみたら?」

 

経営コンサルタントの方が開く、経営セミナーでした。

全く興味の外に近いものでしたが、逆に少しだけそそられました。

 

もちろん事業者向けですから開始が19時から22時ごろまで開かれます。

3時間もぶっとおしかあ、長いし・・。と思いながら

 

部屋にはいって。

いかにも色々な頭の方がいてる、20人ほど。

 

時間になってコンサルの方がご挨拶されて。

ここでまた頭には

「3時間って60分×3?嘘?大変、少し帰りたいかも」といった思わず頭によぎりました。

 

まず経歴を話され始めました。

立派な学歴かと思いきや、そうではないんですと、受けたら入れるところです。ただ後年になってから有名なところへ入り直しはしましたが。といった感じでした。

 

ふーん、といった感じで。

 

次に、これ見てくださいとスクリーンを出されて

 

「韓国スイーツ、これはやっているんですよね、グーグルで画像検索すると、まあ出るわ出るわ。皆さんどう思います?結構どきついのもありますよね、つまりインスタなんですよ」

 

なるほどねー。

つづいて

 

「奈良、そうです。大仏プリンですね。これ皆さん好きですか?僕は、まあ確かにおいしいですが、どうですかね?ひょっとしてもっとおいしい専門プリン他にもありせんか?でも流行ってますよ、なんでですか?わかります?」

 

 

???

なんでだろう

 

「まあいわゆるご当地商法、お土産商法、と言えますが、ちょっとこれみてください」とお店の外観が

 

「このかわいい外観、これを撮影したくて(インスタグラム)みんないくんですよ」

 

「私自身、お店ができたとき、まあこんなん流行るわけないとおもってました、ところがこのありさまですよ。これは自身の戒めとしてあえて寄ることにしてるんですよ」

 

へー。

 

「USJ、ありますよね。あれ、一度どん底に落ちてますよね。どうやって立ち直りましたか知ってますか?あれは徹底的なデータで復帰しました、つまりお客さん何が悪い、それを徹底的に意見をとった、それをすべて形にする方法をとりました、必ずどこかに仕掛け人がいます、どうやら担当者が変わるようで今後どう推移していくか、また変化があると思いますよ」

 

ほー。

 

次に、じゃ、各々自己紹介してくださいと。

順番に業務と抱えること悩みなどを言っていきます。

自分の番がまわってきます。

でも経営的に悩みということで来てませんからどうしようかと。

ざっと業務を紹介して

「結局やらないといけないこと、それは無限ありますが、それを行動してやれるということはまた別問題として、これは常に由々しき問題として突き付けられます」

といった場違いなことを話して。なにやら変なこというやつと目立ってしまって目を付けられました。

 

「後でまわりますので個人的に相談してください、ただ面白そうな感じではありますね」とのこと。

 

続いて、用紙を配られます。

何やら左右上下の箱のような空間に業務のことを埋めていく用紙でした。

それはすぐに見てわかりましたが、各事業者に対して、まず客観的に会社をみてほしいということ。またその箱の形状が創作力、拡販想像力 それを支える組織力のバランスで成立しているんだ、ということを図にしてあるものでした。

 

次第にわかりましたが、この人はかなり有能な方のようです。

また、冒頭の話で自分を下げて、興味を引く、次に画像を多くまず注視してもらう、与えられるものではなく自己を見つめ直すことで、客観性をもってもらう、最後に手段が結果になっては意味がなく成長がない、ということを話されていました。

 

あれよあれよと休憩なしにあっというまの3時間、まんまとやられてしまいました。

前に座っていたかたに話かけるとおっかけしているとのことでした。

自分は合理的な方に属するコンサルだと自己分析していました。きっとこの人がコンサルタントできないものは人は直観的な対極にある人なんだろうなと。

今回ははめられてしまいましたが、次はどこか時間を盗む(テンポ・ルバート)してやりたいとイタズラ心に火が付きました苦笑

 

なんでも経験は大切です、でも出向くのに気が向かないときがあります。

でも帰ってみては、後悔はありません。

楽譜カバー

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乾燥の季節ですね。

ご納品で思うことが増えました、乾燥です。

新築は断熱剤などがしっかりはいっていて、暖かく良いのですが、床暖房など、過剰乾燥の心配もうんと増えました。

蒸気が直接出ない気化型のものを用意してあげたりして対策が必要になってきます。

 

調律は瞬く間に崩れてきますし、特に和音で響きがおかしいものは顕著にそれで、これは響板と駒の関係に由来しています。

単音で比較的崩れにくいのは駒の形状を考えるとわかりやすいです。

単音では調律師のピンの操作やもともとのピンの癖なども大きい要因となります。

某メーカーではどうやっても一度では止まりませんので、一回の訪問でも数回繰り返すことによって安定させるようにしていきます。

 

板が割れたり、などは国産のピアノではよほどでない限り見受けませんが、今まではムクリが多かったものがだいぶ事情が変わってきていますかね。

YAMAHAでいくと90年初頭までのものは音律の保持にも大変優れていたように思います。

 

今日のお客様のお家にて。

新規のお客様でYAMAHAのGPです。

最後に

「何か弾かれますか?触り心地だけでも」

ブラームスの楽譜、あれ?ビニールが。

こういった保護するものを使われています。

ほーっとなりました。

これ初めて見ました。

楽譜はいかにボロボロにしていくか、といったものだと思っていましたから笑

最後に弾いてもらって、一つ音がこもっているところを指摘いただきました。

画像がありませんが、しっかり弾きこんでハンマーに溝がついてきますと、すべてきれいに弦にはまってくれません。

このときに、焦って硬化剤や整形はやらないほうがよくて、そこだけのハンマーがいかにも柔らかくなっているということはほとんどありません。

ネジで合わせて治せます。だけど指摘されて焦るのは理解できます。

 

この時に複合的な要因のケース、満足が完璧に得られない時があります。

この場合は、その鍵盤と横3つほどの鍵盤の調整を厳密にそろえていきます。

これでもだめならもっと他の工程を合わせなおしていきます。

個人的にはこれでほとんどのケースをクリアしてます。

これはもうこうだからああだからと口ではごまかすと、すぐに内心はバレてます笑

本当にできなかったら、尽くしましたがごめんなさいの方が伝わることがあるように思います。

 

さて、少しだけ自身の技術を出します。

何が大切でしょうか?

まず最底辺からの跳ね返しです。

ハンマーの腹下からぐっと持ち上げていくように針をいれます。

これで基本的なタッチの底辺ができてきます。これは何度もハンマーに習慣づけることによって安定して発音してきます。

弾きにくいピアノで弾いて練習というのはやってみればわかることで、軽いものへ変わったところでやはり弾けないのがわかります。音色や生きた語りというのは、脳や身体全体でコントロールしていて、それは深い情感によって発せられること、それがわかるまでにそれを使い続けて消耗していくのは残念なことかもしれません。逆にすでに思いが遥かの超越した人こそは、多少ピアノの精度悪いものでもその情感で押し切ってしまう可能性はあると思います、一般論と逆の発想で、これはある程度正しいものと思っています。

アクションのジャックという部品です。

ここの0.1mmこれでタッチに含まれる空気層がきまってきます。

YAMAHAは少しギリギリ、KAWAIは特にここは0.2mmくらいにしないとタッチに浮遊感がなくなります。

これはやっているうちに見つけたことで、ピアノと身体としての自身から教わったことです。

 

土台。

ここは常に動きます。

湿度が極端、または動く環境では一年後ボロボロにゆがんでます。

ここを平均的に合わせられるようになるに多種多用なピアノのグランドピアノで500台ほど練習し2000回以上悩みました、今もそうです。ここも誰に習ったわけではありません。出たタッチの良さをピアノの教えてもらいました。

誰に教えてもらわなくても何かと自分でできることは無限にあります。

結局、すべてのポイントが大事ですが限られた時間ではそうはいきません。

最低限のもちあげをしてまとめあげていきます。

最後の一押しは常に「気持ち」だと思います。

 

晩は展示のDIAPAOSN 183 

魅力的な音色をもっています。

ですが、使い込まれてどうしようもない状態になっていることもしばしばある典型的なピアノに思います。

例えばYAMAHAなど、なんだかんだ一定のことはできるものが多いですが、ディアパソンは一度機嫌を壊し始めるともう跡形もなく、その音色成分を感じさせない状態のものも多いように思います。

しかし、大橋系のものはもっているものは高いものがあり、その和音の澄み切った世界はまさにならではといったものです。

 

また、レガートをだせるような仕組みになっています。

具体的には鍵盤上部で操作できるので下まで下げなくとも上部でピアニシモのレベルがとれるというわけです。

赤いクロスも交換して少し化粧直ししました。

納品レベルとなるとまだ調整しないといけませんが、一旦音色成分がだいぶ表にでてきたなといった感じではあります。

 

Still Love Her

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小室哲哉氏が引退を発表しました。

彼の音楽、とりわけTMNとして活動していたときの曲は自身への大きな影響、それは色濃いものでした。

 

子供の頃、日曜日、そうシティハンターが放送していました。

日曜日というその非日常の時間の番組エンディングに流れる彼の曲は自分のか弱く繊細な心にライトをが向けられ物憂げな気持ちにそれが心地よさというものにも変えてくれたもの、それを与えてくれたのを覚えています。

 

表向きの自身の生きた過程に不思議といつもこの曲がいつも節目とその傍にいました。

どれもこれも馬鹿らしいことに一生懸命で、でもそれが馬鹿らしくなかった時間でした。

 

今はそれを聞いたときにだけに胸を開かせるようになってしまっています。

先日、青春時代を過ごした大阪時代(大阪出身です)友人と飲み食いをしていたとき、「あのときああしておけば」と彼はよく言います。自分にとってはそうではないのです、あのときは常に胸一杯で何も足す必要がなかった、あの自分の思いは今認めてあげられるものに十分だ、ということを今ようやく気づきに至っているというわけです。

 

いつも振り返る時間をくれるのがこの曲でした Still Love Her シティハンター世代の方はきっと知っています。主人公が自身の父親に似ていて、随分と憧れたのもこの番組でした。

振り返ると満たされた時間を過ごすことができたことを、今振り返るためだったのかと思ってしまいます。

 

そんな曲を書いたのが小室哲哉で、TMNの曲に同様の思いをしまってある曲が存在します。

引退となって、前後関係はともかく時代が終演するというものを感じますね。

 

何かのためではないと存在できないものになかなか命が宿らないものですが、今はピアノ自身の響きからそれを感じることができます。ありがたいことに自身はその音の世界に身を置いています、自身ができる仕事、その大きな部分としての役割、それはきっとその範囲の中にあるものでしょう。

 

近々、ボストンのGPの調律のご依頼をいただいています。

開ききった音にしてあげる課題を大きく要するピアノですね、それまで自分自身が良いコンディションを保っておきたいものです。

 

Still Love Her ~失われた景色〜 という副題がついています。どこまでも自分の気づきのためのように思えてなりません(苦笑)随分変わってしまいました。

でも、自分のヒーローは常に父でした、それは今も変わってません。

貸し出し

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ピアノの貸し出しがありました。

神宮内の催事場にて。

当店のGPをお貸出ししました。

その調律といったわけです。

 

事前に、お客様よりピアノの指定がはいりました。

ざっとおききしたところ、鳴りの良い楽器を求めているのかなと思いました。

大向こうまで届けることができるGPをお貸出ししました。

 

できれば奏者の方がこらえる直前に調律をしてリハーサルを聞けるのがベストです。

搬入経路でやや問題や諸問題をクリアする必要が事前にあって、まず弾けるという条件を先に満たせるような段取りに切り替えました。

とても残念なことです。

 

一人突き放されて残されたピアノ。というと大げさですが…。苦笑

明日そのボディ全体で鳴る楽器なので、広く、絨毯でデッドですが大丈夫でしょう。

これでだめならおそらく他のもだめでしょう。

 

このピアノはジークレフの所有、また、調整したものですよ。

という宣伝のためにクロスをそっと置いておきます。

 

もう少しダイナミックな音に作っておけばよかったと後悔しながら。

逃げに入ってしまいました。

自分らしくはなかったですかね。

何かやるからには「あっ!」と思ってほしいわけです。

 

以前、他の会社さんから調律だけいってほしいと依頼があっていくことが何回かありました。

これは結構怖い仕事です。

どんなピアノかわからないわけです、しかもピアノの責任の一端をもたされることとなります。

いってみれば調律は30分でしてほしい、また、アクションの状態やペダルの状態もまったくわからないわけです。

ひどいものは止音ができていないピアノすらありました。

調整どころか鍵盤はガタガタ、調律以前のピアノもありました。

きっと予算の都合で「その値段でも出せるピアノ」ということででてきた可能性があります。

即オーバーホールしかない状態のグランド、本当に形だけ。誰がためにこの状態で・・。と思ったことがありました。

なにはともあれ、奏者に会えないのは非常につまらないもので、うつむいて小石を蹴りながら歩いて帰るようなもので、出来がよけれ良いほどつまらなくなります。

やはり生きて活かされて痺れて感情を動かされたいものです。

自身の向上や技術のためではありません、それは結果ですから実は技術向上というものは本当は求めるものではないと思います。

こだわりぬいた技術を、というのは自身とって全く逆の考え方で、とても苦手な言葉です苦笑

講習会へいったとしてもそれは明日の自分のためではありません。

 

社内では修理とまだまだあるのと、ようやく展示のG2Eも手を入れ始めれています。

色々と部品交換も大変ですが、なかなか面白い個性が出たラインナップになると思います。

どれをつかんでもらっても良いものが揃いそうです。

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