名人が本気で

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ジョルジュ・シフラというハンガリーの世紀の名人がいてます。

調律を教えてもらった先生が、彼の調律をしていたことがあるようで、自慢げに話していました。

「ダンダンダン、!ピーン!」って弾くんだよってよく言われました笑

 

彼は腕っこきで有名で、主に超絶技巧として定評があって、ユジャ・ワンやボロドスなど現代の達人は皆彼の影響を受けているはずです。

 

彼は、どちらかというと叙情的な箇所よりダイナミックな演奏に定評があります。

リストの演奏においては、他の追随を許さないものがあります。

彼のタンホイザー序曲=リスト を聞いていました。

 

この曲は難曲で腕が落ちてしまうほど終結部に力押しのパッセージが山のように築かれていて、また、そこに最も偉大な音階が用意されています。

彼ほどのピアニストになれば後ろ向きですら弾けることでしょう。

なんのこともないはずです、どう弾くのかなと。

 

全く次の小節が弾けないほど、今その音を全力で弾いてしまっています。

こんなペースで最後までもつの?といった具合です。

へとへとになりながら、地べたを這いつくばって、よれながら音をひっかけながら漕ぐがごとく。

 

こんな世紀に一人出るかでないかのようなの名人が崩れを晒し、肩で息をし、ただただ次の音を求めて、それだけのために這いずり回っているわけです。あのジョルジュ・シフラがです。

 

この演奏をリストが聞いたらどう思うか?

直ちに「Sei müd!」と書き足すのではないか…。(ドイツ語で疲れるという意味のようです)

こんな名人がわざわざ這いずり回ることを選んでいます、王冠に片手をかけんがために息を切らして…。

これはもう超絶技巧ではありません、この精神的高揚が絶しているといえます。

 

 

全て合わせもった彼が、汗をかいています。

シフラが血をにじませ、中学生の女の子が歌えて、伝えれて。

今一度、先はわからない保証もない、でも自身を信じて進むべきこと

 

「才能なんてなくたっていい、思いだけあれば音になるだろう、最後まで弾けなくたっていい、かっこわるくてもいい、認められなくてもいい、明日はもう弾けなくなってもかまわない、だけど今だけもう少し…。」

 

彼の高揚に感じるものがなければ、振り返るともうその席はもうなくなっていると思います。

 

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      コメント一覧

      こんにちは。なんと、私もシフラのタンホイザー序曲、気に入っていて良く聞いていますよ!楽譜のついた動画です。知りませんでしたが、やっぱり有名な名人の方だったんですね。

      関係ないですが個人的に、17小節目位のオクターブ飛びの音符が、まるで人の呻き声のように深く、体温を持った音で聴こえるのがいいピアノかな?とか勝手に思っています。

      • TAKEさん
      • 2018/02/27 12:32 PM

      TAKE様

      そうなんですね、どっちかというとこの曲は他の奏者の方が定番ですかね。コンサートでは一度しか実演はきいたことありませんね。

      オクターブのところ、確かに曲の表情としても唸りそうな雰囲気のところですね。

      ピアノは、オーケストラ丸のみとは本当に贅沢なことができる楽器ですね。

      • gclefさん
      • 2018/02/27 9:57 PM
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