荷重のことなど

- comments(0) trackbacks(0) gclef

ディアパソンの出荷整備でした。

お客様に数点ご要望もいただいておりまして、そこを詰めていきます。

183のタイプ。

ディアパソンの大橋183タイプ。

このタイプはレンナーハンマーがついています。

異様に大きいのは見て取れるはずです。

タッチを軽くする、といってどういった作業になるでしょう、どういった作業を他所の工房さんやお店さんではされるでしょうか、逆に興味があります。

 

まず、タッチを軽くといってもただただ重量をいじっても「良く」なりません。

今こうしてネット時代で、鍵盤鉛の調整がかなり広まっているようで広くされるようになっています。

この調整をして60gが40gになっても確かに軽くなりますが、良くならないことあります。

個人的には「良く」はなりません。(ペダルを踏み込んだときの均質性はでます)

 

例えばハンマー交換をして重量がかわったから鍵盤鉛で整えて。確かにセオリーはそうです。

ただ、内部でもっている潤滑不良が引き起こしている「重さ」という感覚的な重さは必ず対処しないといけません。

響きとピアノがやろうとしているバランスが悪くなって妙に軽い響きとタッチのピアノになってしまっては意味がありません。

 

タッチを軽めにと言われておりまして、あちこちのセンターピンを4列スタッフが交換しました。

特に大きく潤滑不良しているわけではありませんでした。

ですが、どんどん変えていきます

すると、音の光度が随分変わりました。

大橋の音色成分であるグラデーションがでてきました。

(センターピン4列交換、調整込みで、これだけでも一般的な費用で10万円くらいかかります)

 

そして再度鍵盤を検討します。

次は…。ウイペンの補助をするスプリングです。

ここを切断して切ってしまうと、確かに縦割れの音に成りやすく、これは確かに軽くなったような気がします。

また、バネっぽさが消えます、ヘルツ型の印象に変わっていきます。

ただここもかなりテストしましたが、やはりそのままが良いと思います。

シュワンダーの良さというのは、鍵盤上部でのレガートが非常にしやすく歌えるタッチを鍵盤から発せられる声として確かに感じやすいわけです。

 

そして、ハンマーです。

レンナーがついてますが、異常に大きいわけです。

KAWAIのものも同様に大きく、ここにメスをいれる要素がどうも必要に感じます。

整形します。

 

こういった下の画像の砲弾系の形に整えました。

わかりますかね…。上が丸い状態、これが純正です。

シェイプアップされ、やや先端がとがっています。

これで高倍音を誘発しやすくなり、より本体の音色成分がでやすくはなります。

ただ、普段あまりやりません、ひさしぶりにおこないました。

こういったハンマーの形もメーカーの思想を最後の最後まで検討したいことと、整形する前にやることをやってから。といったところです。

ですが、今日は整形して成功だと思います。

調律師さんによりなにがなんでもカチーンとした音が良く鳴ってよろしい、と判断される方も結構おられます。

自分はあまりそう思っていません。

基本的には新品の状態を一皮むくが原則かと思います。

 

だいたい思っていたラインがでてきたので一旦ここまでにして、あとは基本調整を再度「やや軽め」を意識しながら手前へ手前へタッチを起こすようにしていきます。

 

183 ディアパソン。

魅力的なピアノです、国産では断然個性派がこういったピアノは他にないのかもしれません。

ただ、このようにかなり工夫が相当必要でかなり骨を折ります。

調律師の影響力が非常に大きなピアノで、入荷状態の曇った音質から、音の色が層をなしたグラデーションがクリアな音空間が表出する非常に魅力的な楽器です。調律師としては面白いピアノではありますが、本来のものにしていこうとなると、ただ事では済みません。

ディアパソンだ大橋だとそのブランドや値段だけで買えない代表的なピアノといえます。(なんでもそうですが…)

 

 

明日は鍵盤鉛で荷重をうめ込み式で行って、フロント側に荷重をもっていきます。

それでだいたいまとまるかと思います。

もうすぐ出荷です。

 

最後に。

お昼にはいったとんかつ屋さん。

 

「当店のソースのシステムはご存知でしょうか?

 

「?」

 

「このように甘口、辛口と二種類ございました、お好きなほうを付けてお召し上がりいただけます!」

 

「?!」

 

マニュアルのような話し方で話させれて、わざわざシステムというほどのものなのかとしばらく笑ってしまいました(笑)

 

最後に、先日入荷しましたC3はかなり悩んだ末、結局弦も変えようとなりました。

となると、ハンマーやらシャンクも・・。

結局オーバーホールレベルのことになりそうで、相当急いでも月末から翌月になりそうですね。気にかけていただいている方もおられてまた大変お待たせします。

 

  • 0
    • Check

    スポンサーサイト

    - - - スポンサードリンク
    • 0
      • Check
      コメント一覧
      コメントする

       

      トラックバック

      この記事のトラックバックURL

      無料ブログ作成サービス JUGEM