G2ご納品

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今日はG2Eの納品調律でした。

外装も新品のように仕上がって存在感が引き立ちます。

ものすごく立派なお家で、どこの社長邸宅かといったお家でした。

 

数日前に到着済みで、すでにかなり弾きこんでいることと推測しました。

 

「いやいや、ありがとう。本当に立派すぎるよ」

 

「ああ、、そうですか、ありがとうございます」

 

今日は数日前にピアノはお届け済みでした。

そして納品調律。

何回も今日この言葉を何度もありがたくもらったのですが、なにせ不安しかありません。

こちらはそのありがたい言葉を素直に受け取れなくて、とにかく鍵盤に触るのが嫌なわけです。

 

さあ、鍵盤にさわろうか…。

 

やっぱり違う、一瞬さわってピアノというのはだいたいわかってしまいます。

こうゆうものを届けたかったわけじゃない。

結局、運送にあたってあちこちずれてしまいます、調律も狂いますが、それ以上他の要素です。

 

いっしょに手伝ってもらって、足駒受けから調整です。

ピアノを持ち上げて駒の向きを調整して。

 

 

木製の床で優れた場所ですぐコンサートできる環境でした。

YAMAHAのGPは音にするどく角を出さないといけませんが、過剰で過敏な毛羽立ちは押さえたいものです。

調律おわって、おわたしして。

 

男性の方でピアノを弾かれる方は割と物理的なことのご質問をよく受けます。

今日もそうで、現在のピアノと過去のピアノの技術革新は?とのことでした。

今できること、できないこと。割り切れない、不安定な要素を伴った超自然的なものとしての楽器としてなど。

 

後、グランドピアノはお買い得ということをお話ししました。

バイオリンで60万円程度であれば、ようやくハンドメイドのラインナップ程度になります(新作)

現代の名工の新作で200~300万円程度します。

 

ピアノは、非常に大掛かりな規模で製作され、相当数の人数と材料、それを組み立てる過程、確保する手間と膨大な敷地の経費。広告費もそうでしょう。

一台完成するのに、大変な時間と伝統とその土着ゆえの美学をこの一台にすべて含んでいます。

例えば上記の300万円のバイオリンの多くは技術料といえます。絶対的な価値判断は当然できるはずもなく、するべきではありませんがコストパフォーマンスは相当なものになるように思います。

 

また、今日のお客さんが

「ピアノはいいよ、だってしばらくは調律くらいでしょう?他の趣味はなんでも維持費がすごいよ、税金をはじめ、なんなとお金かかる、ゲームだってそうでしょう、電気系はみなそうなる。ピアノはおいておいてもよいし買っておけばずっと使える」

 

このようになんだかんだと外で教えてもらっての日々です。

 

 

 

 

 

バランスホール修理

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今日は、バランスホールの修理です。

すべての鍵盤に対して修理します。

 

これが修理前。

汚れと穴が広がっています。

少しわかりずらいですね。簡単にいうと穴が大きすぎて支点がグラグラになっています。

バランスピンを交換してもよいのですが、KAWAIは3.7mmが採用されていて、これ以上は大きくできないといえます。

またこの直径の大きさも音に大きくかかわりますので、「設計」は手元で変えないのが原則です。

ドリルで削ります。

 

完全に汚れのところは除去されていきます。

この穴自体は縦の6.5mmほどはじめから貫通されていて、こことバランスピンは干渉しません。

 

次に円形を出します。

これがもっとも大事で、上記の穴をサポートガイドとして使って、中心を出すというわけです。

そのため上記の穴あけが必要というわけです。

そして、上の穴とまったく同じサイズのパイロットピンをつかって、ガイドしてもらいながら中心を出していくというわけです。

ここが最重要工程になります。

 

こういった丸材(鍵盤と同じスプルース)を入れ込んで。といった具合です。

穴が小さいのがわかります。これは3.5より少し小さく、KAWAIのこの時代のは3.7mm、0.2mm程度ですがこれを出していくのが大変で、KAWAIの場合は追加料金が必要です。

 

この工具も一度使うと、切れ味が落ちます。

何度も使えそうで、無理やりつかうど無理に押し込んでしまうので精度が落ちます。

このように焼けてきます。

切れ味が落ちてきて熱がたまってきます。

専用ドリルは今回新たに新調しても後半は摩擦が強くなってきます。

ここは結局、上のように削ってしまうので多少焼けて問題ありません。

 

非常に高価なもので、あてがう丸剤もものすごい値段で、修理にかなりのお費用が必要となります。

また、穴の適度な調整は非常にむつかしくここの調整は家庭用のピアノの場合かなり大雑把に扱われているといえます。

 

バランスピンのまわりは命といえます。

ここで鳴りや底辺の押上げは決まってしまいます、つまりピアノとしての基礎といえます。

 

最後は接着して一晩寝かして、仕上げです。

 

先日、スタッフが他店さんでオーバーホールしたピアノ本体自体を持ち帰ってきて修理していました。

それぞれの作業も大きな問題はなく交換される場所も問題はないピアノでした。

ただただ出る音が悪い。それ以外は問題ありません。

中を開けると弦も新しくハンマーも新品その他一式綺麗に変わってしました。

 

有名ブランドではなかったし本体自体が悪く、修理して使うピアノでなかったのだろう、とオーバーホール作業したご本人はきっと思ったことでしょう。

ここで本体が悪いってどうゆうこと?

と尋ねてきっと明確な答えがでないと思います。

 

答えは簡単でこういった目に見えない底辺がガタガタでした。

なぜかというと調律師自身がこんなところ触ってもたかが知れていると思ってしまっていることの大きな問題があります。

 

もう一つ大きな問題は新しいハンマーに針がほとんどはいっていなかったこと、これは本当に多いことで、いかにもレンナーに変わって鍵盤荷重も揃えられてどんなに丁寧に仕事がされていても、新しいハンマーは針を深くダイナミックにいれていかないとまったくピアノは鳴りません。

 

こういった下からの作業はなにもコンサートピアノだけが必要なわけではなく、作りの良い当時の国産などは相当の答えを返してくれます。

 

でも、何か画像を交えてこのピアノがこんな目にあってました、こちらで修理しましたと書いてもなんか仕方がない気がしてなりません。目の前のものを見てやろうと思ってやりゃそれで充分といえば充分です。

 

以前お客様で

「あの人はどうだからダメとかやりかたがどうとか奏者同士で人を介して文句の言い合いをしているのは見ていて気持ちいいものではありませんよ」

といってました。そう、きっと外からはそうなんだと思います。

その心の空洞はなんなのか?

 

少し、納品も重なりなんだか気持ちが全く落ち着かない日々が続いています。

展示のディアパソン183 もうすぐお嫁にいけるかも??

 

 

人の一生において時間には限りがあるようです。

無限、無尽蔵なものをおっかけず有限なものに対して無限の広がりもったまなざしを向けて取り組んでいきたいですね。

囲まれて作業

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今日は、サロンコンサートの調律に呼ばれて行ってきました。

お椅子ひとつひとつとっても絵になるものばかりで、斑鳩店内もこうならないかと…。

すべて骨董のようなものばかりとのことで、時代の空気を吸ってきました。

ピアノも1900年以前のピアノで、現代のアクションとは違います。

 

ピアノの方も、あちこち修理しながらの作業でかなり大変でした。

現代のアクションは基本的に、調整しやすいようネジがついています。

この年代になれば少しの調整はフェルトごと交換したりしないといけません。

 

 

皮は膨らみ、回転軸はにぶく、現代の部品を組み合わせて治していきます。

ハープペダルは固定するには木工で部品を足してあげる必要がありました。

調律もかなり落ち込んでいて、2回以上調律してなんだかんだとなんだと一通りやるだけで21時までかかってしまいました。

さすがにこれ以上いては迷惑という時間だったので失礼しました。

何回もお茶とお菓子をいただきながら…。

 

こういった時代のものを弾くと現代のピアノがもっていないものを感じざるを得ません。

ハンマー一つとっても未だ整音可能です。削れば毛足の長いふわっとした毛が舞います。

音を華やかにするカポダストロバーもアリコートついてません、むしろそれは過剰といゆわんばかりに逆に遮るように作られているわけです。そして作業すればきちんと鳴ってくるわけです。

 

国内でもホール、といえば現代建築、音響的な数値から打ち出された「確かなホール」が多いかとおもいますが、というか西洋のように当時そのまま、という歴史がないといえばないからとなってしまうかもしれませんが、改装された古民家やお寺の本堂でも形や数字的なものでは勝負はできないのかもしれませんが、木材と肌と響きあえる空気は確かにあるように思うし、そこで囲むべきものが生まれるように感じます。

 

やや忙しく動いてます

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なかなかの忙しさで、ご飯も食べる時間を忘れて動いています。

今週である程度落ち着く感じではあります。

 

忙しい、といっても実際のすることをまとめて検討してみるとやるべきことはそう多くない、というのは事実です。

しかし、納品やなんだと責任を強く感じる場面は文字で割り切れない妙な忙しさ、不安と疲労を伴いますね。

 

今日は、出荷が近づきましたG2Eの調整をしていました。

整音作業。

つまるところ、フォルテからピアニシモまでの間で音が十分に開くことを目指します。

PPで音を開かせることと、音がくぐもって腑抜けた音になるのはまさに紙一重で、その紙一枚を狙っていきます。

こういった紙やすりを板につけたものなどを使ったりして、針をいれてフェルトが荒れたところの表面を整えたりします。

これによって、雑味がとれすっきりと仕上がります

音響的に非常に理想的な姿になります、またハンマーもきれいに見えますので効果的ですが、これは節度をもってやらないといけません。ついでの音楽までも硬化するときが相当あります。

ここに調律師の音響としての求める音と、奏者が音楽をする楽器としてのはざまに大きな大きな溝があるように感じてなりません。

調律師は音響的に良い音、を求めすぎてはいけないと思います。

ピアノがピアノとして感じすぎるというわけです。

ハンマーを研ぎ澄ますのは特に慎重にしないとダメのように思います。

 

良いピアニストほど個人的にこの傾向を感じます。

調律師として音を変えることは面白いです、しかし「弾けるピアノ」というのはこれはまた別の要素があるように思います。

どうも主にドイツ製に代表されるピアノはなんだかんだ音楽を話させるのが上手いように思います。

 

それはともかく今日でG2Eが随分おしゃべりになりました。

フォルテの横の動きとピアニシモの横の動きを合わせてピアノの全体像が立体的になります。

今日の作業で今回はちょっとかなりお得なピアノになったように思います笑

 

もうすぐ出荷です。

お客様のハンマー交換のお仕事にあたってのサンプルとしてハンマーを預かってきました。

かなり使い込まれてフェルト繊維が荒れています。

ハンマーシャンクも交換してAbelのハンマーをつけて時代を吸い込んだKAWAIのKG3に最高品質のフェルトの新鮮さを植え付け、盤上を整えてお客様に喜んでいただこう、といった具合です。

 

KAWAIのKGは、初期の方がおすすめです。

音に旧Kシリーズのような含蓄があり、媚た要素がない分、ピアノが音を知っていて音楽を知っています。

我々はこういったピアノに多くのことを教わり、工具を強く握り直す力をくれます。

 

こういったピアノは買い替えの必要はありません。

われわれの技量の問題はやはり大きいです。

全てのピアノは鳴るようになりますし、タッチレベルに応じた音は開き得るというのはもう事実ということになります。

底辺の修理

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G2Eの出荷調整です。

出荷調整というのは、とてもピアノが変わります。

お店で試弾の時とお手元に届く時、その個性のまま脱皮無駄なものをどんどん消して洗練されていく形です。

ペダルは3本改造でご用意予定でしたが2本でかまわないので、お安くして、と逆に戻しました。完全に完成させていないので、まったくオリジナルにまま元にもどせます。

出荷調整において大事なこと。

ペダルの艶、といいたいところですが、ペダルの強さです。

これは内部の部品交換と支え棒などを隙間を確認してガチっとさせていきます。

 

アクションでバランスピンの上下、左右、強度、高さ、トルク、とこのまわりの土台、土台とここでもよく言ってますが、実はその下にもっと底辺の土台がペダルなのです。

 

YAMAHAでいくと1990年程度以前の製品になると、経年によるゆるみがでてきやすくなってきます。

ここをしっかり固める。

すると、足をペダルにかけるだけで足とボディ、アクションと一連の連動性を確保でき、ピアノを一台の楽器、作品という雰囲気がでています。

それだけペダルまわりは大事で、多くの方が片足は右のペダルには置きっぱなしということを考えると不可欠な要素になります。

直すこと自体はむつかしいことではありません、ペダルボックスを分解して部品をいれかえたり、支えのクロスを交換することです。ピアノ全体の価値があがるように感じますね。

 

鍵盤の静荷重の確認と調整。

いかにも大事そうですが、あくまで最後の調整です。

これで和音が均質の感じて弾けるようになります。これも出荷前に行います。

2型はこのサイズ感。

U1Eの出荷調整。

変な言い方かもしれませんが、Uシリーズ調整をつめていくと、Gシリーズのグランドと同じ音質を持つようになります。

それほど優れたピアノなんですね。

鍵盤ホールの修理です。

ここについて少し詳しく書いておきます。

 

鍵盤バランスホールといいます。

小さく真ん中に穴があいています。

ここを支点に鍵盤が上下します。

 

画像で説明するべきなのですが、、この間にバランスピンという金属のシャフトが通ります。

このシャフトの下部に当たる穴です。

接点が木材ですので消耗すると穴が広がります。

これを治すというわけです。

 

一般的には

 

木材でこすって膨らます

ニカワをとかしたもの、アルコールうすめてを染み込まして木材を膨らます

蒸気で当てる

木材をあてがう

 

などがあります。

もっとも簡単なのは蒸気ですが安定性が悪く、あてになり切れません、症状がひどければ全く使えません。

 

それでもどうにもならないなのらば穴をあけなおしになります、それがこの作業です。

残念なことにここの重要性はまだまだ軽視されています。

何をしてもここからやらないとはじまらない要素の一つです。

そして、DIYのように穴をあけるやり方は正確性にかけてむつかしいものです。

 

まず削り取ってしまいます。

その後、専用工具で埋める木材の大きさに穴をあけます。

この工程が専用工具で正確にやらないとダメで、ここで多くのケースは断念してしまいます。

こうして中心を出してあげること。

木材をあてがって接着。

後は、けずってもとにもどして、調整してできあがりです。

作業はシンプルですが、正確性をもとめられるのでなかなか大変です。

また工具や専用木材が異常に高価です。

 

ディアパソン183です。

今から再度ベースアップしていきます。

上部でレガートができる、ということを目指して修理します。

上層部でピアニシモが操作できるというのは、奏者にとって非常に魅力的な楽器です。

来週週末にはご用意できるかなと思います。

 

福祉施設で販売していました。

つい購入してしまいました。

みつけたらすぐ買うようにしてます。

がま口の開く金具のトルク、ここも大事で力いらずしっかりしまうのを選んで買いました。

 

今週は忙しくて、大き目のお仕事のご依頼が多く、またご報告していきます。

基本的にどのピアノも素晴らしくなる、というのが基本としています。

弦やハンマーと外装補修ばかりピックアップされますが、基本は上記の穴の修理やクロス、バネ類の交換となによりそれをつなげる調整の横幅縦幅の豊かさが大切で最後は人の手から投影される普遍的な感受性だと思います。

そのうえに高価な部品交換が採用されないと、ピアノとして変わっていかないはずです

 

ではまた。

スポットライトの光と影

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今日は、朝からサロンホールで調律していました。

奈良フィルハーモニーさんの室内楽Verですが、このお仕事はもう10年以上お邪魔させてもらっています。

 

蓋を開けて、おそるおそる音を出して、安堵したり青ざめたり、それももう10年以上同じことしています。

音場としては比較的デッドの環境で誰もが嫌がるラウドさ、また鍵盤の前と、客席との音の違いがまた顕著で調律師としてもかなりむつかしい現場です。

 

はじめてか二回目くらいの時に、もう本当に完全に根拠不明の称賛を見に来ていた奈良フィルの団長にもらって、はや10年程度、今すぐもどってきなさいと時に呼び戻されて調律のダメ出しの叱責を受けたり。

 

団長が死去してもう2年くらいでしょうか。

今も彼の意志の上で活動を精力的に続けていますね。

ホールの現場はなかなかシビアです、ちょっとしたことがホール運営の方々の方へ伝わります。

運営の事務の方々は音の完全なプロという立場ではありませんから、それ故、いらぬ評判がまわれば倍増しに伝わりかねません。

 

それはともかく、何も巨大なホールの調律だけがホールの調律ではありません。

リハまで立ち会うとなると、こういった現場は調律師のとても濃密で、朝起きて足取りが重く結構楽しみ以上に不安も大きくなかなか辛いものです。

弦は切らないだろうか、ハンマーを折らないだろうか。単純な悩みが拡大しつづけます。

 

ホールの空気、会場に落ちる音、それは楽音として響き、そして照明が意識を深く沈めたところに光が射しこめます。

調律師の仕事は一つの劇であり絵になる時間です。

 

奏者がこられて、ピアノをおわたしして、弾きだされて、途端に落ち着きがなくなり、とにかくそわそわそわそわ。

響かない、甘みがない、高音が弱い、つまらない音、主張がない、低音が弱い、弦と混ざらない…etc 粗が無尽蔵にあふれて止まりません。

 

とにあえずリハがはじまり席を立って、トイレにいきます。

通路を工具片手にコツコツと足音を響かせて。

この時間の寂しさは尋常ではありません。

 

ホールの通路というのは、あらゆる人の思いがあちこちに散乱しているような気がしてなりません。

足音が妙に響き、それがこの隔絶された空間と混ざりあっては不安が膨張をつづけます。

 

とにかく向かわないと、とお昼方の出張へむけて出かけて知らぬ間に思いが薄れてはあっけらかんと、また来月同じようなことを愚かにも繰り返しています。

 

沈み込んだほどに虚しさも拡大する、そんな時間ですね。

大事な出会いからのお届けと、出荷準備と入荷予定など

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今日は、G1EのヤマハGPでした。

G1。YAMAHAではC1とG1があります。

 

こちらは当店がお届けさせていただいたピアノでした。

 

 

古めのアップライトの調律のご紹介からがはじまりでした。

そちらのおばさんはも音楽に造形が深くて、習っている先生がコルトーが好きだ、とそんなことなどから親しくさせていただいておりました

 

「又姪がピアノをはじめるから見てあげて」

 

いってみて、あちこち修理箇所があったので本体をお預かりして、お返しして。

弾いてみる?とおべべの小さなお子様がよいせとピアノ椅子へよじ登って。

 

なんとお姉さんのギロックのワルツエチュード(ギロックで唯一しっている曲でした)という曲をよたよたと両手で弾き始めたのです。

 

「すごいです、ピアニストにさせてあげますか?」

 

いつかグランドピアノを。

そんなことを調律お伺い毎に想いを重ね、それから7年ほど経過した頃、コンクールに出始めておばさんがグランドピアノの納入に動いてくださった。そんな長い期間をかけて暖めて続けてお届けできたピアノ。

こんな経験はほとんどありません。

 

G1E、このサイズ感です。

 

ピアノを出荷するとき。

特にグランドは正直、震えてお出ししてます。

 

そして、定期調律の今日はどうなっているか。

自分の残したかったのものは残っているのか。

特に1型というサイズ、とにかく世評は低いです。

鳴らない、伸びない、悪いことばかり言われます。

そんなことはありません、きちんと駒、響板へ音が伝わるよう調整してあげれば、3型は必要ないほど仕上がります。新品時も同様テコ入れ手入れが必要です。

それだけどう使われて推移していっているのか、そういったものはきちんと残っているのかが大切です。

 

音は荒れていても基礎に引き算としての装飾といった雰囲気のG1Eが残ってくれていました。

 

余談ですが、G1BとG1Eではアリコートという金属バーがついていまして、これを響かせることにより華やかにする仕組みの有無に差があります、これは設計の違いになりますので、別の楽器といえます。

どちらも良いピアノで、Bの方が晴れやかな健康的な美しさ、Eは陰影を含んだ淑女といった感じ(アリコートの有無では逆にような感じもしますが…。)

このアリコートの有無、ほんとうによく聞かれます。

Gシリーズは一部を除いてかなりついていますしアリコートだけで光度が決まってしまうわけではありません。

 

それはともかく、お嬢様のお姉さんは朝起きて、学校行く前に弾いていくんだそうです。

頭が冴えて、勉強もはかどるんですと。

 

 

さて、KAWAIのGS30の行き先が決まりました。

こちらは当時、KAWAIをスタインウェイのような光沢を持たしたコンセプトで大変よく売れたピアノです。

 

 

こちらは、関東で屈指の名門の専門機関でピアノの勉強をされる方に使ってもらえることになりました。

ここから何人も日本を代表するピアニストが出ています。

 

何が求められるかな、何ができるかな。

盤上を整えてとにかくなんでもできるピアノに近づけます。

音が良い悪い以前に大事なのは盤上が製氷されていることです。

基礎練習に至っても、同じバランスよく指も発達でき、底に落ちやすく深くつかめ、実際弾くときはベールのごとく浅く均質に弾くこともできるというわけです。

 

ピアノから奏者へ、特に専門機関で学ぶ方であればこそ、ピアノから、そう、ピアノからの声があってもよいのではないかといつも考えてきました。

 

今日はピアノの調子を感じて、手を動かして。

GS30の記録として仕上っていくにつれこのピアノも音を撮っておこうかと思います。

今日は働き調子といって、よくいわれるトーンスポットといわれるグランドピアノのカクっと途中で抵抗のあるところとそのあとの余白の量を整えていきます。これも紙一枚での差で鳴る鳴らないが随分と変わってしまいます。

 

KAWAIのGPもまた仕入れたいですね。

こちらも木製アクションで、色々と調整や微修理も効きやすいところが樹脂より優れています。

ただ樹脂だから木製だから云々の前にやるべきことが、あまりにもあってそこを押さえておけばどちらも秀逸なピアノになります。

 

グランド、ヤマハ C3をもう一台入れる予定です。

C3Bは2機種ありまして、70年と80年にでてきます。

70年代の方ですから、なるべくお安くして展示したいと思います。(3本ペダル仕様にして70〜80万円くらいかな?といったところです、またこちらは追ってご報告します)

70年と80年のピアノづくりの差異の違い、細かく仕上げていけばこれほど違うのかというほど個性が違いますのでご興味あれば横並びで弾いていただけますよ。

今月下旬には来ます、楽しみです。

防音室での仕事

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先日は、姫路の方まで出張していました。

こちらは以前ご納品させていただきましたYAMAHAのC3でした。

 

その後防音室をいれられた、とのことでした。

 

 

とてもよく弾かれていて、かなりピアノが変化していました。

自分自身の希望の一つとして。

専門の道を目指す方こそ、鍵盤で鍛錬しては、鍵盤に拠ってこそ鍵盤の作用によってこそ骨休みしてもらいたいといった具合です。

 

アクションの良いピアノ、それらは基本的に指に対して非常に身体的に素直になじむ構造を実現しています。

ただ、汚れ、調整、調律、ハンマーの硬度などを、たとえば基準寸法に合わせていくと、どんどん身体的に楽な鍵盤になっていきます。ここにメーカーがどういったタッチを求めたのか、というがわかる機会にもなって興味深いものでもあります。

 

軽いというより、ピアニシモに段階を感じさせる鍵盤といえばだいたいわかっていただけるように思います。

初動が軽く、加速度的に荷重がかかって、底に達する少し前にピークがあって、底で止まる。

そんな感じです。

 

さて、だいたい一通り作業を終えて、弾いてもらって。

だいたい弾いてもらうときというのは、あまりじっと見ずに工具をなおしたり、車へ工具を置きに行ったりと聞くようにしています。できるだけ自然に弾いてもらって、ということにしています。

 

あ、そういえば今年は防音室でした笑

なかなかいっしょに中にはいって聞かしてもらうとかなり密着してしまうので、ご家族の方が気を効かせていただいて隙間を少しあけて外できかせていただきました。

さすがに色々な曲を習得していかないといけない時期ですから大変ですね、でも何か平然とやっていける強さのあるお客様で、毎回何か、あ?っと思わせる成長を感じさせるのはすごいことです。

 

こういったタイプは、最近の流行りでしょうか。部屋を広く使える感じに見えますね。

 

防音すると良い点もたくさんありますが、お家内に、ご家族に「聞こえない」ということの寂しさも少しあるんですね。

マンションで、大き目のグランドを窓を開けてガンガン弾く強気の先生が

「ピアノの音なんてそこそこ漏れてまわりに聞こえてちょうどいいのよ、私下手じゃないし」

といってましたが、どこでもそうなればよいんですが笑

お見積りお伺い

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今日は、ヤマハG3グランドを譲り受けた先生よりご連絡いただいて、みてほしいとのことでいってきました。

メンテナンスを見積もってほしいと。

 

 

調律師の仕事で、技術以外のところ、こういった商談のお見積り、ピアノをどこまでどうするのか?

これはとても重要でむつかしいことです。

 

オーバーホールするのか、ハンマーまわり+アルファでやるのか、下回りの修理と調整にするのか、調整と調律だけにするのか。

そこに、お客様の要望がはいってきますし、さらにむつかしいのはこのピアノはこんな姿がありますよ、と奏者の方へ見ていただきたい、という技術者としての気持ち。そして予算。

 

全ての要素で及第点に届かないといけません。

我々は専門家、と思われています。

専門家に見積もりをだされたら、なるほどと納得するしかありません。

また、一般的にある程度どこに依頼しても同じ工程なら値段だけの差と思われがちです。

ですが、どこを重要視するのか、どう見立てるのか、そして実際の作業です。

同じ工程を踏んでも、どう考えても全く違った結果になり得えるのは明確な事実といえます。

 

そんな責任を背負う仕事です。

響き板や駒など、重要部分などもみていって。

足回り。

駒の角度を調整しました。

バランスを中心に集めて、タッチも音もタイトにします。

アクションを出して。

この時代はどこも材質は素晴らしく良いです。

内部。

タッチがねばっこいです。

原因の一つに弦の錆や金属汚れとダンパーフェルトの固着があって動きがやや鈍いです。

ここは弦をクリーニングする必要があります。

 

 

錆がたまっていて、クロスは真っ黒。

皮はとても良い状態。

あまり弾いてなかった様子。

 

ざざっとみてだいたい見通しがつきました。

主要部品はそのまま使って大丈夫、タッチにかかわるクロスやピンを交換。

後汚れをとにかく落として、部品はきれいにして。

二日がかりで調整を行って、調律、音作りで…。

 

後は先生とお話しして、稼働状況やこれからどういった活動でどれくらい使うのか。

また少し弾いてもらって、弾き方を観察させていただきます。

 

「ピアノ、今の状態でどうですか?」

 

「なんか、足まわりの駒いじってもらってタッチが変わりましたね、タッチが落ちるっていうか、でもまだまだねばっと重いですね、Gシリーズって重いんでしょ?」

 

「そんなことないですよ、やってあげればスカっと軽くなります。最終的に仕上がればスタインウェイが家にきた!って思うほど鳴りますよ」まあ冗談半分ですが半分は本気のつもりです。

 

「嘘?!楽しみですね、やってください。後はあなたに任せておきます」

さっそくもってかえらせていただくことに。

お費用は10万円くらいです。

 

やることはアッセンブリ交換はしません、弦やハンマーもオリジナルを使います。

接点を見直して、土台を取り直して、あとはピアノから最大限響きを出してあげるようにします。

 

 

ヤマハのグランドで良い音にできなければ、どのピアノをしても同じように思います。

それほどやりやすいし、土台の裏付けがあるので変化させやすいです。

Gは暗いといわれます、今の状態は全くその音です。タッチも音色の暗さが重さに変えてしまっています。

 

きちんとしてあげれば晴天の晴れやかさとほがらかな、はにかんだような独特の音色成分のニュアンスがでます。

またそれが深みに通じやすく、また箱の中で充実した鳴りをするので非常に音楽がしやすい楽器なのに楽器として執拗に口うるさく奏者に口をはさんできません。

 

YAMAHAのGPなどはもう何台全体調整したかわかりませんが、必ず答えてくれます。

ですが、それだけにもう一枚脱がせていけるのでのはないか?と思わせる楽器でもあります。

本当は多弁な楽器である、というところまでいけるのではないかとおもうわけです。

 

音色成分、という言葉があります、絶対的に設計から根付かされた個性といえます、これをもっとフォーカスできるはずだ、という気持ちはすべての楽器に対して持ち続けているつもりですが簡単ではありません。

 

そして、先日、まあまずないことですが、どうしても以前動画にとったあるピアノの音が気になって振りかえって聞いてました。

そのピアノにはベールをいつもよりもう一枚脱げた音がしていた音域がありました。

どうやってこの音に成ったのだろう??1年前の過去にもどって聞いてみたいものです。

 

来週一週間かけて部品を交換して、仕上げて行く予定です。

 

最後に、100均でミシン針を買いました。

整音の針としてどこまで使えるのかテストしてみます。

下刺しといって粗く使う場面でも使えればかなり良いかなと思っています。

なんでも試してみます。

出荷のことも進めながら

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決まったG2Eの調整にはいらないといけません。

画像はディアパソンですが…。

 

ふと、G2を見かけるとそれとなく触ることにしています。

これは、また違った感覚をもてることがあるからです。

 

やっているときはやや暴走気味で、調律師だれしも、自分がやってことは肯定的に認めたくなるところがあります。

だから他の人にさわってもらったり、自分でも違う場面場面でふとさわると発見があるものです。

 

なんでも一日中弾けるなら弾いている方のところへ行くことになりました。

本当にピアノが好きなようです。(でもなぜか写真はディアパソン中心です笑)

ピアノを送り出すとき、考えることは二つ

お届けしたとき、ピアノはひざまずくかのように奏者を迎えてほしいこと。

もう一つの大きな部分は継続的に良い状態を保つことです。

 

両方ともにむつかしいことですが後者は環境操作までこちらができないのでこれは大変なことです。

 

後者の後悔のないやり方は、基本となる鍵盤まわりの修理をきちんとやっておくことです。

また回転軸のセンターピンも同様です。

なるべく染むところは油は使わず。

整音は変化します、調律は乾燥、湿度があがれば響板が変化し、弦の加圧力が変化しますからこれも当然和音が崩れます。

下回りももちろん変化するのですが、ちまちました底辺の修理は揺るがないところがあって、あとあと必ずきいてきます。

 

さて、どうなるますかね。

音もとっておこうかと思っていますが、今回はなるべく響きを足す形のGにしようかと思っています。

 

そういえば、音のヒントで過去にとったピアノの音を振り返ることがありました。

昔撮ったものを振り返るなんてしたこともなく、すべて消してしまいたいほどですが、珍しくどうしてもあのときはどうしたのか?

そのヒントに自分のしてたやつなんて、といった感じです…。

 

Cは、よりGに近いCの形で再度ベースアップしていく予定です。

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